
12月、この町では被害者の体から心臓がえぐり出される猟奇的な大量殺人事件が連続していた。また新たな事件が起こり、現場に駆けつけた刑事の村上謙省(中河内雅貴)は、そこで唯一の生存者である少女(土屋太鳳)を見つける。
少女は記憶を失っており自分の名前さえわからない。そして、事件の被害者である死者たちの霊に導かれて現場にたどり着いたのだと話す。村上の上司やほかの刑事たちは少女の言葉を信じようとはせず、少女に連続殺人犯の容疑をかける。だが、村上だけは違っていた。村上もずっと前から、霊の姿と声に悩まされていたのだった――。
少女の言葉を信じた村上は少女に“マキ”という仮の名前を与え、事件の真相を明らかにしようと決意するが、勝手な行動が上司の怒りを買い謹慎処分を受けてしまう。それでも村上はマキが半年前からある病院に入院していたことを突き止め、マキの主治医である精神科医の友近三枝子(谷村美月)に接触する。
一方、村上と同じ警察署で心霊がかった事件を専門に扱う捜査共助課二係・通称“お宮係り”も、村上たちとは別に連続大量殺人事件の捜査を進めていた。やがて“お宮係り”は、ひとりの少女を見つけ出す。
村上と上司やほかの刑事たちの対立が深まる中、“お宮係り”を率いる刑事・橋雄高(岸谷五朗)は、一同を集めてある事実を告げる。それは、想像を絶する衝撃の事実だった。
全国に広がっているという“分身”。一体それはなんなのか? “分身”と連続大量殺人事件の関係は? そしてマキは何者なのか? 村上やマキたちを待ち受ける壮絶な状況の果てに、村上とマキがたどり着くのは――。