木村信治（北村一輝）がマスターをつとめる小さなバー“Night People”に、ひとりの女が現われた。女の名前は、杉野萌子（佐藤江梨子）。店の雰囲気が気に入ったという萌子は“Night People”で働くことになる。
美しく機知に富む萌子は、Night Peopleの常連客からも好意的に受け入れられる。そんな中、Night Peopleにやってきたどこか怪しげな男は、萌子のことを知っているような素振りを見せる。
その男は、萌子がいない時間を見計らうかのように再びNight Peopleに現われた。警視庁の曾根と名乗る男（杉本哲太）は、信治に萌子の“過去”について話しはじめる。いまから３年前に起きた大物議員宅襲撃事件。その犯人の二人組のひとりが萌子だというのだ。もうひとりの犯人・大石は行方不明で、議員宅から奪われた大金の在り処はいまもわからない……。
信治に問いただされた萌子は、自分が事件に関わっていたことを認める。だが、萌子は大石に捨てられ、金の在り処は知らないのだという。そして、ずっとつきまとう曾根に苦しめられていると。信治は萌子の言葉を信じ、店を訪れ嫌がらせのような行動をする曾根から萌子を守ろうとする。
ところが、信治とは古い付き合いで時折Night Peopleを訪れる花宮慧子（若村麻由美）が信治に忠告をする。萌子と曾根が信治に隠れて会い、なにか企んでいるらしい……？
一方、３年前の議員宅襲撃事件で大きく人生を変えられた男・葛西（三元雅芸）は、いまも事件の周辺を嗅ぎ回っていた。
なにが真実か、なにが嘘なのか。幾人もの思惑は交錯し、複雑な網目模様を描き出していく……。
