弓枝(大竹しのぶ)が暮らす熊本県天草市の牛深は、かつては漁師たちの活気にあふれ芸者で賑わう町だったが、いまでは漁獲量も減って町は寂れる一方。役所主導で町を盛り上げるための催し物を開催しても盛り上がりにはほど遠い。夫の晃司(ブラザートム)と幼なじみの徹也(遠藤憲一)や昭一(中村有志)たち町の男が宴会で盛りあがる一方で、弓枝と徹也の妻・俊恵(西尾まり)、スナックのママ・ゆり子(松田美由紀)は町の未来を案じ、ある計画を思いつく。それは、かつて栄えた町の料亭・三浦屋を復活させ、かつての賑わいを取り戻すこと!
折しも、東京で暮らしていた春美(杉田かおる)が離婚を機に牛深に戻ってきた。弓枝たちの計画に晴美も賛成、さっそく4人は三浦屋復活のために行動を開始する。
インターネットや電話で芸者を募集したり、伝手をたどって食材やお酒の手配を進めたり、奔走の甲斐あってついに三浦屋は営業を開始、町は三浦屋を中心にして次第に活気を取り戻しはじめる。
だが、弓枝が三浦屋の仕事にやりがいを感じてイキイキと働く一方で晃司はどこか不機嫌で、家の中は重い雰囲気。また、俊恵と徹也の夫婦も、不妊や姑との関係に悩みを抱えていた。
そんな中、熊本でひとり暮らしをして大学に通う娘・美香についての気になる噂が弓枝と晃司の耳に入ってくる。噂の真偽をたしかめようと急遽、美香を呼び戻すのだが……。そして順調かと思われた三浦屋にも思わぬ事態が巻き起こる。
それぞれの家庭の問題や、三浦屋の運命はいったいどうなるのか? 輝き出した女たちの行く先にあるのは?
女たちの都〜ワッゲンオッゲン〜
監督:祷映
出演:大竹しのぶ >松田美由紀 杉田かおる 西尾まり ほか
2013年秋シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
2012年/カラー/ビスタ/103分
かつては漁業と花街で活気にあふれていたが、いまはすっかり寂れてしまった港町。もう頼りない男たちには任せていられない! 町の明るい将来を目指して女たちが立ちあがる! 料亭復活! 芸者復活!!
熊本県天草市牛深を舞台に、町の再興に奮闘する女たちの姿を、ユーモラスに、そしてパワフルに描いた現代の人情喜劇が『女たちの都〜ワッゲンオッゲン〜』だ。
「女たちのパワー」を描くこの作品にふさわしく、キャストにはまさに日本映画界を代表する豪華女優の共演が実現した。主人公の弓枝を演じるのは、新藤兼人監督をはじめ名だたる名監督たちと仕事をしてきた名女優・大竹しのぶ。姉御肌で弓枝たちを力強く支えるゆり子には、比類なき存在感を持つ松田美由紀。不妊に悩みつつ弓枝たちと奮闘する俊恵には子役時代から永いキャリアを持つ西尾まり。離婚を機に町に戻ってきた春美には、やはり子役時代から活躍し近年ではバラエティでも人気の杉田かおる。4人の女優がその魅力をたっぷり見せるのに加え、ベテランの長山藍子が特別出演。そして、弓枝の夫・晃司役のブラザートム、俊恵の夫・徹也役の遠藤憲一、50歳にして独身の昭一役の中村有志と、芸達者な男優陣が女たちのパワーに圧倒される頼りない男たちを巧みに演じているのも注目だ。
監督は、プロデューサーとして『パッチギ!LOVE&PEACE』『フラガール』などを手がけてきた祷映(いのり・あきら)。日本に閉塞感があふれる中、希望を与えるような作品をとの想いを込めて本作を完成させた。
夢や情熱に年齢や立場など関係ない。老若男女すべての人に元気をくれる映画がここに完成した。
- 大竹しのぶ
- 松田美由紀
- 杉田かおる
- 西尾まり
- ブラザートム
- 遠藤憲一
- 中村有志
- 長山藍子(特別出演)
- 監督:祷映
- 脚本:南えると/祷映
- プロデューサー:小泉朋
- 企画:福田智穂
- プロデューサー補:福嶋美穂
- 撮影:葛西誉仁
- 照明:蒔苗友一郎
- 録音:山田幸治
- 美術:津留啓亮
- 編集:小堀由起子
- 助監督:高明
- 制作担当:篠宮隆浩
- 衣裳:星野和美
- メイク:及川奈緒美
- 音楽:渡邊崇
- エンディングテーマ:MICA「虹の花」
- 協力:天草フィルム・コミッション/STORIES
- 企画・製作:テトラカンパニー
- 製作:あまくさ映画製作支援の会
- 協賛:天草宝島観光協会/ダスキン/天草信用金庫/天草ケーブルネットワーク/HERO海
- 助成:文化芸術振興費補助金
- 配給:株式会社映画24区/アルゴ・ピクチャーズ
- 宣伝:アルゴ・ピクチャーズ