ハカバノート
学校の友達、先生、そして家族について。誰にも明かさない胸の内を「ハカバノート」と名付けたノートに書き込んでいる高校生の若葉(森田涼花)。ある日、若葉は「ハカバノート」を落としてしまった。ノートを拾ったのは、いつもひとりぼっちのクラスメイト・雪乃(美山加恋)。若葉は、ノートを返してもらうのと交換条件で、3日間だけ放課後に雪乃と一緒に行動することになった……。
キャンディ
友人の結婚式に出席した優子(伊藤かずえ)は、うっかり帰りの電車で眠りこんでしまった。終点の駅でひとりの女性(入来茉莉)に起こされるが、財布や携帯電話の入ったバッグが見当たらない。途方に暮れる優子の手を取り、その女性は走り出した。戸惑いながらもやむを得ずその女性と行動をともにする優子。まったく言葉を喋らないその女性は、名前を尋ねると、小さなキャンディの缶を示す……。
父親輪舞曲
飲料メーカーに勤める哲(鶴見辰吾)は、ある日、会社にひとりの女性の訪問を受ける。その女性・里香(水崎綾女)は、数年前に死んだ哲の父・岳が作詞した歌を歌う許可が欲しいという。だが、哲の知る父親は音楽を嫌っていた。子供のころから自分を厳しく押さえつけてきた父への割り切れぬ想いを抱いたまま、里香が所属するギターサークルを訪れた哲は、自分の知らない父親の姿を知ることになる……。
ライフワーク
カメラマンのアシスタントとして働くタカシ(大野拓朗)は、実家を出て歳上の恋人・ナオコ(井村空美)と同棲中。師匠であるリョータは海外に拠点を移すことが決まっているが、タカシは自分がどうするかまだ曖昧で決められないままだ。そんな中、ナオコもふたりで暮らす部屋を出ていくと言い出した。自分を取り巻くものが少しずつ変わっていく中、タカシは改めて自分を見つめ直していく……。