
遠距離恋愛中のOL・栖佑日菜子(せいゆう・ひなこ)は、あるきっかけから彼女のいない同僚・八日堂俊介(ようかどう・しゅんすけ)と“代用品の恋人”としてつきあうことになった。そしてふたりの“うそ”の関係が始まる……。
2009年より白泉社「ヤングアニマル」誌で連載され、単行本全10巻の長期連載となったきづきあきら+サトウナンキの人気コミック『うそつきパラドクス』が、フレッシュなキャストと気鋭の監督により映像化を果たした。
主人公の栖佑日菜子を演じるのは2012年に芸能活動を開始し「復活!ミニスカポリス」のメンバーとして活躍した本山なみ。映画初出演となる本作ではフルヌードでの大胆な演技にも挑戦、女優としての可能性を感じさせる。
栖佑と“代用品の恋人”になる八日堂にはジュノン・スーパーボーイ・コンテスト出身で『私の奴隷になりなさい』で注目を集めた真山明大。さらに、ふたりと同じ職場で働く丸悦実生(まるえつ・みお)にはグラビアでも活躍する戸田れい。そのほか、映画『ナナとカオル 第2章』で主演をつとめた青野未来、ミスFLASH2013グランプリの階戸瑠李、お笑いコンビ・ミルククラウンを経てタレントとして活動するジェントルと、各方面で期待を集めるキャストが顔を揃えた。
監督は『ユリ子のアロマ』『ソーローなんてくだらない』など、独特のエロスの世界を描いて海外の映画祭でも高い評価を得る俊英・吉田浩太。本作では、登場人物たちの心理を繊細なタッチで描いていく。
納得ずくの“うそ”の関係だったはずの栖佑と八日堂の中に芽生えていくものは……。若者たちの恋愛をリアルに、そしてエロティックに描き、切ない余韻を残していくラブストーリーがここに誕生した。

栖佑日菜子(本山なみ)は、入社して3年のOL。大学時代からつきあっている名古屋在住の彼氏と遠距離恋愛中なのは同僚はみんな知っている。彼と一緒に過ごすための月に1度の名古屋行きを前にしたある日、会社で栖佑の使ってるパソコンにトラブルが発生。夜になってもパソコンは復旧せず、このままでは名古屋行きを諦めなければいけない。困った栖佑が助けを求めたのは、同期の男性社員・八日堂俊介(真山明大)だった。
誰もいなくなった夜のオフィスにふたりきりの栖佑と八日堂。実は3年前の入社式の日からひそかに栖佑のことが気になっていた八日堂は栖佑にある提案をする。それは、たまにしか彼氏に会えない栖佑と彼女のいない八日堂がそれぞれの寂しさを紛らすための“代用品の恋人”になること。栖佑は戸惑いながらもその提案を受け入れてしまう……。
こうして、八日堂の家で栖佑が手料理を作ったり、一緒にDVDを観たり、そしてキスをしたり。恋人みたいで、でも決して最後まではいかない、栖佑と八日堂の“うそ”の関係が始まった。
そんな栖佑と八日堂の関係が続いて3ヶ月、彼氏と一緒の週末を過ごして名古屋から帰ってきた栖佑の様子がどこかおかしい。彼氏となにかがあったのか気にする八日堂。そして、同僚の丸悦実生(戸田れい)は栖佑と八日堂の関係に気づきはじめていた……。
「私は嘘つきです」。ほんとに嘘つきなら、この言葉は嘘になる。嘘つきでなかったら、やっぱりこの言葉は嘘になる。どっちでも矛盾してしまう「嘘つきのパラドクス」。栖佑と八日堂の“うそ”の行方は?