
沖縄は名護にある“がじまる食堂”は、平良みずほ(波瑠)がひとりで切り盛りする小さな食堂だ。地元の人々に親しまれているがじまる食堂は、昼食時ともなればたくさんのお客さんで賑わう。だけど、みずほのおばあが厨房に立っていたころの人気メニューのひとつ「おばあのがじまるそば」は、おばあが亡くなったいま、メニューから消えてしまった……。
ある日、みずほは、バス停で見知らぬ青年に金を貸してほしいと声をかけられる。旅行で名護に来たのだが財布をなくしてしまったというのだ。怪しむみずほだったが、青年のペースに巻き込まれて金を貸すだけでなく食堂で食事までおごる羽目に。おまけに城島隼人(小柳友)と名乗るその青年の調子の良さに押し切られ、食堂に泊めることになってしまった。
そしてみずほが自宅に戻ると、そこには幼なじみの島袋翔太(桜田通)の姿があった。実はみずほと翔太は元・恋人。5年前に翔太が絵の勉強で上京してからは遠距離恋愛を続けていたのだが、とある事情で別れてしまったのだ。翔太はしばらくみずほの家に泊めてほしいと頼むのだが、元カレとひとつ屋根の下で過ごすのに抵抗のあるみずほは家を飛び出して食堂に。事情を知った隼人は、翔太の頼みを断るため、みずほと隼人が恋人同士を装うことを提案する。
こうして、みずほと隼人は翔太に怪しまれつつも期間限定で恋人を演じることに。一方、翔太は人物画を描くためにモデルの募集を始め、募集の張り紙を見て菅田莉子(竹富聖花)という女性ががじまる食堂にやってきた。
ぎこちなく恋人して振る舞うみずほと隼人。会ったばかりなのにたちまち親しさを増していく翔太と莉子。奇妙な4人の関係は、やがて思わぬ方向へと向かっていく……。