神宮希林 わたしの神様
監督:伏原健之
出演:樹木希林 ほか
2014年4月26日(土)よりオーディトリウム渋谷、新宿武蔵野館(モーニングショー) ほか全国順次公開
2014年/カラー/96分
三重県・伊勢神宮では、20年に一度“式年遷宮”がおこなわれる。これは、神宮のお社を新たな場所に建て替えて遷す、いわば“神様のお引越し”とも呼ぶべき重要な行事である。2013年、この式年遷宮を控えた伊勢神宮を、女優・樹木希林が訪れた。『神宮希林 わたしの神様』は、70歳で初めて伊勢神宮参拝の旅に出た樹木希林の「お伊勢参りドキュメント」である。
樹木希林は、昔ながらの参宮船に乗ったり、神宮を囲む広大な神宮林へと入ったりと、様々なかたちで伊勢神宮と、お伊勢さんの周りで生活する人々に触れていく。さらに樹木希林は、お伊勢さんにゆかりを持つ歌人・岡野弘彦を訪ねる。戦争での経験を歌に込めてきた岡野は、いま、震災への想いを込めて歌を詠む。そして樹木希林は、伊勢の神宮林のヒノキを使い再建された、震災被災地・石巻市の新山神社を訪れる……。
樹木希林の旅を追いつつも、この作品は単なる紀行ドキュメントではない。樹木希林はときにカメラの前で夫について語り、また“祈る”ことについて語る。その姿からは、宗教や目に見えないものとの自然な距離感が浮かびあがってくる。
この作品を製作したのは、近年、ドキュメンタリーの劇場公開を積極的におこなっている東海テレビ放送。プロデューサーは、これまでの劇場公開作でもプロデューサーや共同監督をつとめてきた阿武野勝彦。以前にも伊勢神宮を題材にしたドキュメンタリーを手がけている伏原健之が監督をつとめた。
スクリーンから伝わる樹木希林の人間としての魅力が、ときに笑いを誘いながら観客を引きつけていき、いつしか観客が自然と“生きる”ということを考える。『神宮希林 わたしの神様』は、そんなゆったりとあたたかな映画だ。
- 監督:伏原健之
- プロデューサー:阿武野勝彦
- 撮影:中根芳樹/谷口たつみ
- 取材:佐藤岳史
- 編集:奥田繁
- 音楽:村井秀清
- 音楽プロデューサー:岡田こずえ
- 協力:神宮司庁/神社本庁
- 製作・配給:東海テレビ放送
- 配給協力:東風
- 特別協賛:赤福