
たくさんのからあげ専門店が立ち並ぶ大分県宇和市。その店のひとつ“とり一番”に、小さな女の子を連れたひとりの女性が辺りをうかがうようにしながら近づいてきた。その女性、5年前に町を飛び出した“とり一番”の娘・彩音(高橋愛)だった!
彩音はアメリカ人と恋に落ち駆け落ち同然に町を出て行ったのだが、夫は1年ほど前に姿を消してしまい、夫の連れ子・シャーリー(プリンセス・アプラク)を連れて実家の辛島家へ戻ってきたのだった。母親の清子(浅田美代子)や祖母のそめ(渡辺美佐子)、弟は、突然の彩音の里帰りに驚きつつも、とりあえずは彩音とシャーリーを歓迎。しかし、父親の隆輔(石丸謙二郎)はまだ彩音を許すことができず、隆輔と彩音の間には険悪な雰囲気が漂う。
彩音の幼なじみの智也(海東健)によると、隆輔は彩音に店を継いでほしがっているらしい。だが智也にそう告げられても、彩音にこれっぽっちも店を継ぐ気はない。実は彩音、小さなころのある出来事がきっかけで、鶏肉がまったく食べられないのだ。からあげを一度も食べたことがないのにからあげが作れるわけがない……。
そんな中“とり一番”の近くで弁当屋を営んでいた島津(中村ゆうじ)が、世界的なフライドチキンのチェーン店を開業し、たちまち大人気に。元からあまり繁盛していなかった“とり一番”は大打撃。さらに隆輔が急病に倒れてしまう。
隆輔の代わりに厨房に立ち店を開けようとしたそめも腰痛でダウン。“とり一番”のピンチに、ついに彩音は決意を固める!
もう一度“とり一番”を繁盛させるため、からあげ修行に励む彩音。そして町には、からあげの味を競う「カラアゲ☆カーニバル」の開催が近づいていた……。