無知の知
監督:石田朝也
2014年11月1日(土)より ポレポレ東中野にてロードショー
2014年/カラー/モノラル/107分
2011年3月11日に発生した東日本大震災によって引き起こされた原発事故。発生から3年以上を経ているが、原発事故はいまだ解決への道のりははるか遠い進行中の問題である。
原発事故は福島の人々の暮らしをどう変えたのか。あのときなにがあったのか。これから我々はどんな道を歩んでいくべきなのか。わからないことがたくさんある。わからないから、聞きに行こう。ひとりの「なにも知らない男」は、様々な人へのインタビュー取材を始めた 。『無知の知』は、2005年公開のドキュメンタリー『成瀬巳喜男 記憶の現場』が国内外から高く評価された監督・石田朝也が「原発」についてさまざまな人々にインタビューするドキュメンタリー映画だ。
インタビューの対象者は多岐にわたる。福島を訪れた石田が現地で出会った人々や、政治家、エネルギー問題の専門家。その中には、原発事故発生直後の首相官邸の様子を知る枝野幸男や下村健一、班目春樹、菅直人ら当時の内閣関係者や、総理大臣経験者である村山富市、鳩山由紀夫、細川護煕も含まれている。
誰を前にしたときであっても石田の姿勢は変わらない。ただ、自分の知らないこと、わからないことを尋ねるという、フラットなスタンスを石田はとり続ける。そのスタンスは映画全体をも貫いている。『無知の知』という映画は、決して声高に主張する映画ではない。石田のインタビューに答える人々の言葉を、表情を、シンプルに映していく。
ときには無謀に、ときには純朴にも見える石田のインタビューは「無知だから」見えるものを伝えてくれる。そして『無知の知』は、きっと観る者にもいままでと違った視点を開いてくれるはずだ。
インタビューに応じてくれた方々
- 枝野幸男 内閣官房長官(震災当時)
- 福山哲郎 内閣官房副長官(震災当時)
- 菅直人 内閣総理大臣(震災当時)
- 下村健一 内閣広報審議官(震災当時)
- 班目春樹 内閣府原子力安全委員会元委員長(震災当時)
- 金子熊夫 外務省原子力課初代課長
- 澤田哲生 東京工業大学助教 工学博士
- 渡部恒三 元国会議員(福島県選出)
- 与謝野馨 元国会議員(日本原子力発電出身)
- 村山富市 第81代内閣総理大臣
- 鳩山由紀夫 第93代内閣総理大臣
- 細川護煕 第79代内閣総理大臣
- 藤家洋一 前原子力委員会委員長
- 監督・編集:石田朝也
- ゼネラル プロデューサー:大塚馨
- エグゼクティブ プロデューサー:北島成治・松本典丈/櫻井隆
- アソシエイト プロデューサー:植田真仁
- 撮影:松崎高久
- 録音:小松一之
- ラインプロデューサー:米倉宏一
- 音響設計:芹川賢
- 協力:株式会社ケイ・アイ・エス/株式会社PINE10/ 株式会社バルーン・アンド・カンパニー
- 特別協賛:パルシステム生活協同組合連合会
- 協賛:生活クラブ事業連合生活協同組合連合会/生活クラブ生活協同組合・静岡/株式会社大地を守る会/グリーンコープ/東都生活協同組合
- 企画・制作:株式会社大風
- 配給:アルゴ・ピクチャーズ
- 製作:「無知の知」製作委員会