
幼いころからの付き合いの鷹村和也と鷲尾誠司。高校では鷹村は真面目なクラス委員、鷲尾はケンカばかりと一見対照的ではあったが、間違ったことを許さないまっすぐさをもったふたりは、たしかな友情で結ばれていた。
やがて、高校を卒業し成長した鷹村(諸星和己)は昔からの目標を実現させ警察官に。一方、鷲尾(大沢樹生)は極道へと、それぞれの道を歩んでいた。
ある日、派出所勤務の警察官だった鷹村は傷害事件の容疑者を現行犯逮捕し、その功績が認められて憧れであった私服刑事になることになった。その報せを受け取った日、鷹村は鷲尾と久々の再会を果たす。刑事となった鷹村を祝う鷲尾だが、ふたりは刑事と極道。変わらぬ絆で結ばれつつも、決して深く関わってならないことは、ふたりともわかっていた……。
念願の刑事になった鷹村だったが、現実は鷹村が思い描いていたものとはかけ離れていた。上司はこの街の組織の幹部と通じあっており、組織の犯罪を知りながら逮捕しようとはしない。街の平和を守るためには対立する組織同士を利用し、睨みあわせておくのがいいという上司。理想とのギャップに鷹村は戸惑う。
だが、状況は急変を見せていく。麻薬には手を出さないという組織間の取り決めを破り、一部の組が大規模な麻薬売買に手を染めようとしていたのだ。鷲尾は、対立を深める組織間の関係を自らの手で修復しようと決意する。一方、鷹村たち警察も、組織の動きに気づいていた。
鷹村と鷲尾、それぞれのやり方で“正義”を貫こうとするふたりの運命は……?