
静かな森の中に立つ女子学園で次々と生徒が姿を消していく。寄宿舎の部屋に閉じこもるひとりの生徒と失踪事件の関係は? そして学園に伝わる“女の子にだけかかる呪い”とは――。『劇場版 零~ゼロ~』は、子どもと大人の狭間で危うげな時間を過ごす“少女たち”に起こる事件を幻想的なタッチで描いたホラー作品だ。
物語の中心となるふたりの女生徒役には、ファッション誌「Seventeen」モデルであり女優としても期待を集めるふたりが起用された。学園のカリスマ的存在である主人公・アヤ役にはドラマやミュージックビデオで女優としての経験を重ね、本作が映画初出演にして主演となる中条あやみ。アヤのクラスメイトでアヤとともに事件の謎に迫るミチ役には『スクールガール・コンプレックス~放送部篇~』で主演をつとめ今後も主演作が控える森川葵。透明な存在感と凛々しさを併せ持つふたりが、恐怖に立ち向かう少女を見事に演じてみせた。さらに、クラスメイト役には小島藤子、美山加恋、山谷花純、萩原みのりと、注目の若手女優が集結。そして中村ゆり、中越典子、美保純ら豊富なキャリアを持つ女優陣がしっかりと若手キャストを支える。
累計130万本のヒットとなった和風ホラーゲーム「零」シリーズを原案に「多重人格探偵サイコ」などのヒット作で知られるマンガ原作者・小説家であり民俗学者でもある大塚英志が原作を担当。『呪怨 黒い少女』など多くのホラー作品を手がけ『バイロケーション』の衝撃も記憶に新しい女流監督・安里麻里がメガホンをとった。
美しく耽美の香りを漂わす映像で、少女たちのすぐ傍らに潜む“闇”を描いた『劇場版 零~ゼロ~』。甘美な恐怖へ続く妖しい道が、そこには開いている。

森の中に立つ全寮制の女子学園・聖日女学院。少女たちが授業を受ける学園の教室に、今日もアヤ(中条あやみ)の姿はない。アヤが寄宿舎の自分の部屋に閉じこもってから、もう7日間が過ぎようとしていた――。
学園のカリスマ的存在であるアヤのその行動は、生徒たちの間に波紋を広げていた。だが、同じクラスのミチ(森川葵)たちにも、アヤが部屋に閉じこもった理由はわからなかった。
そしてさらに事件が起こる。ミチと一緒に森を歩いていたカスミ(山谷花純)が、ほんのわずかな間に忽然と姿を消してしまったのだ。懸命の捜索にもかかわらず、カスミの姿が見つかることはなかった。
その後も生徒たちの失踪は続く。授業を抜けだして街に出かけたイツキ(美山加恋)とリサ(小島藤子)は、学園の卒業生だという奇妙な女性・メリーさん(中越典子)から、学園に伝わる「女の子にだけかかる呪い」の話を聞いていた。生徒たちの失踪には、その「呪い」が関係しているのではないか――。そんな噂が生徒たちの間に広まっていく中、イツキとリサも姿を消してしまう。
ミチは、学園の中でアヤの姿を見かけるようになっていた。だがそれはアヤではなく、アヤの幻。アヤの幻は、ミチに「お願い、私の呪いを解いて……」と囁きかける。
やがて学園に届く衝撃的な報せ。失踪した生徒たちに関わるある写真の存在を知るミチは、恐怖の中で失踪事件の理由に迫ろうとするのだが――。