
霜崎妙子(岸井ゆきの)と吉川マヤ(安藤輪子)は同じ高校に通った親友同士。ある日、妙子の家に遊びに来ていたマヤは、妙子の父親のことが好きだと告げる。呆れる妙子に「だってほんとだから」と言ってのけ「いいなあ、タエは」と羨ましがるマヤだが、妙子も妙子の母親のミドリ(石橋けい)も真剣に受け止めようとはしない。
ところがマヤは、駅で妙子の父親・恭介(吹越満)を待ち伏せて声をかけると、家までの道を一緒に歩き、密着してツーショットの写真を撮ったりと、積極的なアプローチを恭介に仕掛けていく。
さらにマヤは、高校時代から交際していた教師の田所睦夫(金子岳憲)を呼び出すと一方的に関係の清算を宣言。動揺する田所をよそに、マヤは恭介一筋に突き進みはじめる。
一方、妙子は両親から思わぬ知らせを聞かされることになる。しばらく前から関係が冷えはじめていた両親が離婚を決めたのだ。離婚の原因は、恭介がずっと生島ハヅキ(平岩紙)という女性と浮気をしていたためだという。
マヤは、妙子から恭介とミドリの離婚を知らされて行動に一層拍車がかかる。妙子は自分の父親を「恭介さん」と呼び頻繁に連絡をとるマヤの気持ちがどうしても理解できず、マヤに「ヘンタイ!」と言い放ってしまう。
次第に関係を深めていくマヤと恭介。妙子は実家からの独立や恋人との関係に心を揺らす。ミドリも勤め先の同僚・川端惣一(宮崎吐夢)に言い寄られ、彼との関係に惑いを見せる。
父と、母と、娘と、娘の親友。周囲の人々も巻き込んで、ごく普通だった毎日はいつしか姿を変えていく……。