1年前の桜の舞うころ、自分を変えてくれるような曲と出会った未来(山本舞香)。音浜高校に入部したばかりだった未来は、ピアノの旋律に導かれるように音楽室を訪れ、ピアノを弾いている1学年上の男子生徒・ハル(浅香航大)と出会った。ハルが弾いていたのは、ハル自身が作った曲「桜ノ雨」。未来は、ハルに誘われて合唱部への入部を決めた。
それから1年。2年生となった未来だが、いまもまだ内気な自分を変えられないでいる。合唱部には新入生が加わり、部長のハルと副部長の瑠華(久松郁実)に率いられて新年度の活動が始まった。その矢先、顧問の芽依子先生(田畑智子)が夏までで退職することが決まり、合唱部は引退する3年と芽依子のために夏の合唱コンクール金賞を目指すことになる。
本格的な練習が始まり、未来は新入生の指導を任せられた。幼なじみの女子生徒・鈴(井上由貴)になかば強引に入部させられた男子生徒・蓮(広田亮平)は最初は厳しいトレーニングに音を上げていたが、合唱で「桜ノ雨」を歌いたいという気持ちから、懸命に練習に打ち込むようになっていく。
やがて未来たち合唱部が歌う曲が決まった。ハルと芽依子が選んだのは「桜ノ雨」ではなく、金賞が狙えるようなより高度な技術を要する曲だった。「桜ノ雨」が歌えなくなり、落胆した蓮は練習に出てこなくなってしまう……。
曲も決まり練習は厳しさを増していくが、「桜ノ雨」が歌いたかった部員たちの中に不満が広まりはじめていた。そして、ハルに憧れつつもその気持ちが恋だとわからない未来に、友人の友梨(三浦透子)は厳しい言葉をかける。
コンクールを前にバラバラになりかけた部員たちの想い。その中で未来は……。
桜ノ雨
監督:ウエダアツシ
出演:山本舞香 浅香航大 広田亮平 田畑智子 奥貫薫 ほか
2016年3月5日(土)より全国ロードショー
2015年/カラー/97分
卒業を題材にしたボーカロイド楽曲として人気の「桜ノ雨」は、CDがミリオンセールスを記録、いまや卒業ソングの定番にもなっている。小説化もされメディアを越えて広がるこの曲が、注目の若手キャストを迎えて実写映画化を果たした。
映画『桜ノ雨』の主人公は、高校2年生で合唱部員の未来(ミク)。いままで果たせなかったコンクール入賞を目指す合唱部を舞台に、友情や恋、そして「歌をうたうことの意味」に悩む未来たちの姿が描かれる物語の中で、「桜ノ歌」は、未来が憧れる部長のハルが作った合唱曲として登場する。
ドラマやCMで話題沸騰中の山本舞香が未来役で映画初主演をつとめ、自分の想いを伝えることが苦手な少女の葛藤や迷いを丁寧に表現してみせた。部長のハル役にはドラマ「マッサン」などで注目される浅香航大。さらに、モデルとしても人気の久松郁実や、子役時代から活躍する広田亮平、『私たちのハァハァ』の三浦透子ら期待の若手キャストが顔を揃えた。また、顧問教師役の田畑智子や母親役の奥貫薫ら、豊富なキャリアを持つ共演陣にも注目だ。
「桜ノ雨」の作詞・作曲者であるhalyosyが原案・原作をつとめ、脚本は数多くの作品を手がけるベテラン・小林弘利。いま注目の若手女優陣の共演が話題となった『リュウグウノツカイ』で監督デビューしたウエダアツシがメガホンをとり、ロケ地である静岡の風景の中で若手キャストたちのきらめきを映像に焼き付けた。
迷いながら、悩みながら、一歩一歩ずつ進んでいく高校生たちが放つさわやかな光。実感たっぷりな合唱部の練習シーンも注目だ。幅広い層の観客が共感を覚えるであろう青春映画がここに生まれた。
- 山本舞香
- 浅香航大
- 広田亮平
- 久松郁実
- 三浦透子
- 井上由貴
- 中村大樹
- きそひろこ
- 田畑智子
- 奥貫薫
- 監督:ウエダアツシ
- 楽曲制作・原作・原案:halyosy
- 原作:「桜ノ雨」シリーズ(PHP研究所刊)
- 小説版著:藤田遼/雨宮ひとみ/スタジオ・ハードデラックス
- 脚本:小林弘利
- 製作総指揮:吉田尚剛
- プロデューサー:菊池剛/阿部祥紀/松村傑/海老沼泰弘/岩淵規
- 撮影:早坂伸
- 照明:藤田貴路
- 録音:渡辺丈彦
- 美術・装飾:中谷暢宏
- 編集:ウエダアツシ/浜辺啓太郎
- スタイリスト:岡本佳子
- ヘアメイク:堀口有紀
- 合唱指導:相澤圭介(AMG MUSIC)
- ピアノ指導:酒井真美
- CGプロデューサー:鈴木伸広
- VFXスーパーバイザー:前川英章
- 音楽プロデューサー:和田亨
- 制作プロダクション:デジタル・フロンティア
- 製作:『桜ノ雨』製作委員会
- 企画・配給:AMGエンタテインメント