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『クローンは故郷をめざす』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつ後の写真撮影では、及川光博さんは“ビーム解禁”でキラキラのポーズを披露。それに負けじと監督もポーズ。左から嶋田久作さん、及川光博さん、中島莞爾監督(左から)

 幅広く活躍するアーティスト・及川光博さんが映画初主演をつとめる『クローンは故郷をめざす』が1月10日にシネカノン有楽町1丁目で初日を迎え、及川さん、中島莞爾監督、共演の嶋田久作さんが舞台あいさつをおこないました。
 1回目の上映が終了後に舞台に登場した及川さんは満員の客席からの拍手に笑顔であいさつ。「20歳のとき、俳優養成所に通っていたころ思い描いていた将来が実現して嬉しい限りです」と初主演映画公開の喜びを語りました。
 『クローンは故郷をめざす』は、優れた脚本の映画化を支援するサンダンス・NHK国際映像作家賞を2006年に受賞して製作された作品で、近未来の日本を舞台にクローン人間という技術のもたらす“生”と“死”の概念の揺らぎを郷愁を誘う風景の中で描いた異色作。
 独特な作品世界の中で、主人公の宇宙飛行士とそのふたりのクローンという三役をこなした及川さんは、撮影時の苦労を聞かれると「日頃の癖で、振り向くときについついキラッとしちゃうんです。、監督に“及川さん、キラキラしないでください、ビーム出さないで”と言われて、抑制した演技というものを学びました」と答え、会場の笑いを誘いました。

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物語のキーとなる科学者・影山を演じた嶋田久作さんは「知性は出そうとして出るものではないので科学者の役は難しいですね。あとはみなさんにご判断いただきたいです」と演じた役について語りました

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「作品を観ると、もちろん“ミッチー”ではないし及川光博でもない、自分でも見たことないような表情とか佇まいとかがスクリーンの中にあって驚きますね」という主人公・耕平役の及川光博さん

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「脚本の草稿から4年か5年経っています。待っている時間や集中する時間と向き合いながら、モチベーションを失わずに最後まで丁寧に作り上げた渾身の作品」と作品について語った中島莞爾監督

 中島監督は及川さんについて「最初からぼくの頭の中には及川さんしかなかった。それくらいイメージを沸かせてくれる個性を持った方で、そういったリスペクトが少々過激に出てしまったかもしれませんが、妥協せずやらせていただきましたし、及川さんも妥協せず向き合ってくださった」とコメント。その役への取り組み方は、嶋田さんが共演者の目から見て「すごく精神的にきついと思うんですよ。カットがかかると彼の中に残る疲労感を感じて気の毒だなと思った」と感じるほどだったそう。及川さん自身も「培ってきたスキル、築いてきたイメージ、そういったものを払拭した状態で作品、演技に向き合うというひじょうに苦しく楽しい挑戦でした」と話し、「みなさんぜひ1度と言わず2度3度とご覧になってください」と舞台あいさつを締めくくりました。

 脚本を高く評価したヴィム・ヴェンダース監督がエグゼクティブ・プロデューサーとして参画し完成した『クローンは故郷をめざす』は、1月10日(土)よりシネカノン有楽町1丁目にて都内独占ロードショーされています。

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