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『ポチの告白』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった高橋玄監督、井上晴美さん、川本淳市さん、菅田俊さん、野村宏伸さん、出光元さん、舞台あいさつの司会をつとめた岡村洋一さん(左から)

 警察による組織ぐるみの犯罪を題材にした話題作『ポチの告白』が1月24日に新宿K's cinemaで初日を迎え、高橋玄監督と主演の菅田俊さんらが舞台あいさつをおこないました。
 『ポチの告白』は、ひとりの実直な警察官が地位を手にし組織犯罪に加担していく過程をとおして、国家による犯罪の恐怖を描いた作品。主人公の竹田を演じた菅田さんは「自分のキャリアの中でも難しい役どころでした」と語り、若い警察官が幹部となるまでの長期間を演じたことについて「短期間に年齢も詐称しなければなりませんでした」と、笑いも交えて振り返りました。
 本作の撮影がおこなわれたのは2004年末から2005年はじめにかけて。翌年の作品完成から約3年を経ての公開とあって、菅田さんは「こうやって陽の目を見ることができまして感激しております」と、竹田の後輩・山崎役の野村宏伸さんも「どこかで(公開を)諦めかけていたようなところもあるんですけど、公開されると聞いて、ほんとによかったって思いました」と、公開を迎えた喜びを語りました。

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映画の中では描かれない設定として「サブストーリー的に自分の父親は(菅田さんの師である)菅原文太だ」と想定して主人公・竹田を演じていたという主演の菅田俊さん

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「日本では官僚官憲に立ち入ったドラマは作りづらい。その流れが変わる一石にこの作品がなればいいと思っております」と刑事課長・三枝役の出光元さん

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「みなさんで時間をかけてリハーサルから丁寧に作り上げた作品なので(公開を迎えて)感慨深いものがあって嬉しく思います」と竹田の後輩・山崎役の野村宏伸さん

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「まっすぐな気持ちでい続けるのは難しい世の中。この映画は警察だけでなくすべてのことに当てはまる部分があるのではと思っています」と草間役の川本淳市さん

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「自分たちの見えない部分の“実は”という話は私たちの知りたい部分。それがこの映画でたくさん描かれていると思います」と竹田の妻・千代子役の井上晴美さん

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「映画のスタートが警察の不祥事がマスコミを賑わせはじめた1999年。そして裁判員制度がスタートする年に公開できるのは縁かなと思っております」と高橋玄監督

 実際の警察犯罪の事例の綿密な取材に基づいて製作されている本作について、高橋玄監督は「社会派的な観点からご講評をいただくことも多いんですが、実は娯楽作の気持ちで撮っています。ここにいるメインの役者さんから端役の役者さんまでどの役者さんもいい仕事をしてくれた。俳優の演技、芝居というのを徹底して見せようというのがこの映画のもうひとつの醍醐味です。メッセージ映画ではありませんので、とにかく楽しんでいただきたい」と語り、「ミニシアターからのスタートですので、ぜひ広めていく構えでよろしくお願いいたします」と映画をPRしました。

 3時間を越える上映時間、セリフのある役だけで140人以上という日本映画では異例の作品となっている『ポチの告白』は1月24日(土)から新宿K's cinemaにてロードショー上映されています。

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