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『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった石井隆監督、竹中直人さん、佐藤寛子さん(左より)

 石井隆監督がメガホンをとり、竹中直人さんが主演した『ヌードの夜』の17年ぶりの続編となる『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』が10月2日に初日を迎え、銀座シネパトスで石井監督と竹中さん、ヒロインを演じた佐藤寛子さんが舞台あいさつをおこないました。
 『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』は、竹中さん演じるなんでも代行屋の紅次郎(くれない・じろう)が、佐藤さん演じる依頼人の少女・れんの壮絶な人生に触れていくストーリー。
 「憧れの石井隆監督とまた映画ができて、いまこの舞台に立っているっていうのが胸が熱く興奮しています」とあいさつした竹中さんは、17年ぶりに次郎役を演じたことについて「17年なんてあっという間なんだと思って、あっという間に人は年とってしまうんだなっていうのをしみじみと思いましたね。腰も痛いし、肩も痛いし、目もドンドン老眼になってくるし、そういうことを強く感じましたね」と笑いを交えながら語りました。
 そして石井監督は「(前作『ヌードの夜』は)それはそれで完結したものだと思っているんですけど、それから7年後に私的にいろいろあって、どうしても(前作のヒロインである)名美を失った次郎さんのその後を書きたくて(シナリオを)書いたのが10年前で、それをすぐ竹中さんに読んでもらったんですが、ハードな内容の映画を成立させることができずに10年かかってしまいました。竹中さんから去年の5月に“あのシナリオどうしていますか? やりませんか?”というお話をいただいて、これが最後かもしれないということで映画会社をあたったところ、17年前にはまだ10代の少年だった角川映画の若いプロデューサー(大森氏勝プロデューサー)が“続編をやれるのだったら最高です”と実現させてくれました」と、17年ぶりの続編製作の経緯を話し「短期間のハードな撮影でしたけれども、若いスタッフと一緒になって豪華な役者さんたちを魅力いっぱい撮れたんじゃないかと思っています」と撮影を振り返りました。

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「(撮影期間の)3週間、みんなボロボロだったと思いますけど、その日々を重ねていくのが楽しかったですね」と紅次郎役の竹中直人さん

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「生身の人間が映画の中で生きている生命力にあふれた映画だと思います。みなさんぜひ最後までお楽しみください」とれん役の佐藤寛子さん

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大勢の観客を前に「楽しい明るい映画でないのでどういう反応か不安でしたが、ありがとうございます。じっくりお楽しみください」と石井隆監督

 佐藤寛子さんがフルヌードの大胆な演技を披露しているのも本作の話題のひとつ。佐藤さんは「石井監督にお話をいただいてからこの映画が完成するまであっという間の日々でしたけど、すごく素敵な映画に参加させてもらってみなさんに観てもらえることができてとても嬉しいです」とあいさつし「初めてこの作品を観たときに、私が想像していたのではない、石井監督の“れん”がそこにいたと私は思っています」と役についてコメント。
 石井監督は「竹中さんと佐藤さんのラブシーンがあるんですけど、佐藤さんの衣裳をすべて脱がし終わったあとに竹中さんが佐藤さんに服をかけちゃったりして、それでNGになってもう1度やるとまたかけるんですね。(竹中さんは)フェミニストで優しいんですけど、ぼくは鬼のようにお客さんのためにがんばって衣裳を取りながら撮りました」と撮影の裏話を明かしました。

 竹中さん、佐藤さんに加え、かつて石井監督作品でヒロインをつとめた大竹しのぶさん、井上晴美さん、ベテランの宍戸錠さんら、豪華出演者が共演する『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』は10月2日(土)より銀座シネパトス、シネマート新宿ほか全国ロードショー。また、銀座シネパトスでは公開にあわせ「名美という名の女」と題し、前作『ヌードの夜』を含む石井監督の過去の脚本作・監督作の特集上映もおこなわれています(特集上映は10月29日まで)。

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