福島県でロケをおこない「家族の絆」を描いた豊原功補さん主演の映画『トテチータ・チキチータ』がこのほどクランクアップし、2012年春に公開されます。
古勝敦(こかつ・あつし)監督がオリジナル脚本を執筆しメガホンをとった『トテチータ・チキチータ』は、事業に失敗し自殺まで考えた中年男性が、不思議な少女に導かれて年齢も家庭環境もさまざまな「前世で家族だった」人々と再会し、家族の絆のあたたかさを知るというファンタジー。
2007年から企画が進められ、2011年夏のクランクインが予定されていましたが、3月の震災と原発事故の影響もあって一度は企画がストップ。福島の人々の協力によりロケが実現し、当初の予定より約2ヶ月遅れとなる10月8日から20日間にわたり白河市をはじめ県内5市での撮影がおこなわれました。登場人物が原発事故で避難している設定になるなど、福島の現状もストーリーに反映されています。
主人公の一徳を演じた豊原さんは「震災以降、福島の人達の“元気になろう”という気持ちに対して、映画の力をとおしてどれだけ協力というか、心の支えになれるかという意味合いも込められていますし、地元の人の強い気持ちがこの映画の後押しにもなっています」と撮影を終えての談話を発表。「出てくる人たちの絆、家族の存在、あたたかいものがいっぱいつまっています。また、福島の美しいロケーションも楽しんでいただければ」とコメントしています。
『トテチータ・チキチータ』には豊原さんのほか、ベテランの松原智恵子さん、本作が映画初出演となる現在15歳の新鋭・葉山奨之さん、同じく新人の寿理菜(じゅりな)さんらが出演。2012年春、アルゴピクチャーズの配給によりフォーラム福島ほか全国ロードショー予定です。