江戸の町並みを再現した“EDO WONDERLAND 日光江戸村”の25周年記念作として製作された『忍道−SHINOBIDO−』が2月4日に初日を迎え、銀座シネパトスで主演の佐津川愛美さんと、共演のユキリョウイチさん、菊地あやかさんら出演者と森岡利行監督が舞台あいさつをおこないました。
『忍道−SHINOBIDO−』は、佐津川さん演じる女忍・お甲を主人公に、忍を抹殺しようとする集団・黒羽衆と忍たちの壮絶な闘いや、お甲の切ない恋を描いた新感覚時代劇。
初めて本格的な殺陣に挑戦した佐津川さんは、クライマックスでは10数人をワンカットで次々と斬っていく迫力の殺陣を披露しており「撮影が始まる前から“ワンカットで行こう”と決めていて、そこに向けて毎日練習していたので、自分の中で最後のゴールという感じで演じていました」とコメント。「アクション監督さんには(ハードなアクションのため)“2回が限度だ”って言われていて、2回やったら監督が“ゴメン、もう1回いい?”って(笑)。3回目は過呼吸になっていましたけど、やりきろうと思って。いつもと違う意味での自分の100%を出さなければいけないなと思いながらやっていたので、体力的にも気力的にも120%でやっています」と振り返りました。
お甲を慕う女忍・暮松役でやはりアクション初挑戦した菊地さんは「いまだから言えるんですけど、稽古がすごく難しくて逃げようとしていたんですよ(笑)。でもカタナのおもちゃを借りて、家で何度も練習した覚えがあります」と撮影中の苦労をうかがわせました。
佐津川愛美さんが「120%」で挑んだ映画公開:『忍道−SHINOBIDO−』初日舞台あいさつ
左より、尚玄さん、菊地あやかさん、佐津川愛美さん、ユキリョウイチさん、岩佐真悠子さん、森岡利行監督、そして脇に控えるのは“黒羽衆”のふたり
クライマックスの殺陣で斬っている人数を尋ねられ「“17人くらい?斬り”と呼んでいるんですけど“17、8人斬り”という説もあります(笑)」と笑顔で答えたお甲/澄乃役の佐津川愛美さん
時代劇への出演が多く「(時代劇が)好きなので、苦労はなくできました」という木下東五郎役のユキリョウイチさん。アクションシーンも「刃物を持つと人が変わるので(笑)」とのこと
「稽古が終わったあとの夜ご飯が幸せでした(笑)」という暮松役の菊地あやかさん。「次に時代劇があったら、またレベルアップした演技でがんばりたいと思います」と意欲も見せました
「撮影の5日くらい前にみんなで集まってリハーサルする機会があって、日光の名所をユキさんに案内してもらったり、それが楽しかったですね(笑)」と武士・立石駒彦を演じた尚玄さん
「撮影は最終日1日だけだったんですけど、打ち上げに参加させていただいたのが“それ以外なにがあったっけ?”くらいに楽しかったです(笑)」と東五郎の妻・お凛役の岩佐真悠子さん
「初日を迎えてすごく嬉しいです。人の目にやっと触れて、これからみなさんがこの映画を育てていってくださると思っています。応援のほどよろしくお願いします」と森岡利行監督
舞台あいさつの途中には、映画に登場する黒羽衆の衣裳をまとったふたりが大きな叫び声とともに勢いよく場内に登場。舞台へと襲い掛かる……かと思いきや、礼儀正しく「おめでとうございます」と、佐津川さんと監督に花束を贈りました。
佐津川さんと監督に花束を渡す黒羽衆ふたり。監督の紹介によると、ひとりは劇中で15メートルからの落下アクションを演じた方だそう
佐津川さんは「私は人生はタイミングだと思いながら生きています。私がこの作品と出会えたのもすごいタイミングで、人生大丈夫かなってちょっと凹んで悩んでいる時期だったんですけど(笑)、この作品のお話をいただいて、とっても“ご縁”を感じて、生きる気力となった作品です。今日、この場にみなさんが来てくださったのも、なにかのタイミングで“ご縁”だと私は思っています。この作品に出会えたことを誇りに思っていますし、ありがたい出会いになったなと思っています。もし、この作品で感じてくれることがひとつでもあったら、それがどんなことであっても嬉しいです。ほんとに、この日を迎えられたことを、みなさんと、スタッフ、キャストのみなさんに感謝したいと思います」と、時折涙で声を詰まらせながらあいさつし、舞台あいさつを締めくくりました。
森岡監督が「“いままでにないものをやろう”ということで、使う武器とか(出演者にも)いろいろ提案してもらいました」と語るように、まさにこれまでの時代劇とは違った新鮮なテイストで送る『忍道−SHINOBIDO−』は、2月4日(土)より銀座シネパトスほかにて公開中。ほか、全国順次公開されます。