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平田オリザさんと想田和弘監督が小津を語る:『演劇1』『演劇2』劇場特別対談

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対談をおこなう想田和弘監督(左)と平田オリザさん

 「観察映画」を撮り続けるドキュメンタリー作家・想田和弘監督が、劇作家・演出家の平田オリザさんと平田さんの主催する劇団・青年座にカメラを向けた長編ドキュメンタリー映画『演劇1』『演劇2』を上映中のシアター・イメージフォーラムで、10月22日に想田監督と平田さんによる特別対談がおこなわれました。
 『演劇2』の上映終了後にスタートしたトークショーでは、平田さんが小津安二郎監督から受けた影響について語り「小津安二郎さんの映画のシナリオをぼくが書いてあげられれば。小津さんと(脚本の)野田高梧さんが旅館で何ヶ月も合宿をして一升瓶を並べたという有名な話がありますが、ぼくも小津さんと合宿したかったなあと思って、そういう気持ちで書いています」と小津監督への想いを披露。想田監督は「実はぼくが映画を志したきっかけが小津映画だったので、いま(平田さんの話を)初めて聞きながら、知らない間につながっていたんだと思っています」と、名監督がつなぐ縁に感慨深げな表情を見せました。
 トークショーでは、そのほかに平田さんが現在取り組んでいるロボット演劇についてなど、短い時間ながら密度の濃い内容が語られました。
 さらにトークショー終盤では、想田監督は平田さんについて「どこまで素なんだかどこまで演技なんだかというのをずっと思いながら撮っているんですよね」と語り「やっぱりドキュメンタリーの作家はどこか演じてない部分を撮りたいと思って、それでラストショットに行くわけですよ」と、平田さん曰く「うちの劇団でも問題になった」という“ある場面”についての意図を明かしました。

 それぞれ2時間50分を越える長さでじっくりと平田さん、青年座を追った『演劇1』『演劇2』は、10月20日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて公開中。26日(金)までは、連日ゲストと想田監督によるトークイベントが開催されます。

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