東京・三鷹市の市民有志の想いから生まれた映画祭「第3回三鷹コミュニティシネマ映画祭」が11月23日より25日までの3日間、三鷹産業プラザ特設会場で開催されます。
3日間の会期のうち、日本映画が上映されるのは23日(金・祝日)と25日(日)の2日。
23日は「三鷹の映画人Vol.1」と題し、三鷹出身であり、かつて三鷹にあった名画座・三鷹オスカーの経営者を父に持つ鶴田法男監督の特集上映がおこなわれます。上映されるのは、大ヒットホラーシリーズ第3作となる『リング0〜バースデイ〜』(2000年)と、恐怖漫画の巨匠・楳図かずおさんの同名作品を映画化した『おろち』(2008年)の、日本ホラー界が誇る〈監督:鶴田法男・脚本:高橋洋〉コンビによる2作品。両作品とも35mmフィルムでの上映で、『おろち』では上映と同時に鶴田監督と高橋洋さんによるイヤホンを用いての生オーディオ・コメンタリー(人数限定・要追加料金)が実施され、『リング0〜バースデイ〜』上映後には鶴田監督、高橋さんに加え、出演者の雅子さんと伴大介さん、プロデューサーの小川真司さん、編集の須永弘志さんによる「今だから話せる『リング』シリーズ裏話!」トークショーがおこなわれます。
25日には文化庁優秀映画鑑賞推進事業として『雪之丞変化』(1963年/市川崑監督)、『暁の脱走』(1950年/谷口千吉監督)、『悪名』(1963年/田中徳三監督)、『隠し砦の三悪人』(1958年/黒澤明監督)の1950〜60年代の名作4本を上映。出入り自由という近年の映画館や上映会ではあまり見られなくなったスタイルでの上映となります。
また、24日は「三鷹オスカー一日だけ、復活!!第4弾『ジョンレノン特集』」として『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』(2009年・英/サム・テイラー=ウッド監督)と『ジョン・レノン, ニューヨーク』(2010年・米/マイケル・エプスタイン監督)の2本の洋画を上映。ブルーコメットのメンバーである三鷹在住の音楽家・三原綱木さんがビートルズを語るトークショーもおこなわれます。
各日のスケジュールなど詳細は三鷹コミュニティシネマ映画祭公式サイトでご確認ください。
楳図かずおさんの名作を映像化した『おろち』
「三鷹コミュニティシネマ映画祭」は、シネコンが台頭し“町の映画館”が消えていく中で、三鷹市に地域に密着した映画館を望む市民有志による「三鷹コミュニティシネマを夢見る会」と第三セクター「株式会社まちづくり三鷹」の主催により2010年より年1回開催されている映画祭。鶴田法男監督と、監督の実兄で三鷹オスカーで番組編成をつとめた鶴田浩司さんがプログラムコーディネイターをつとめており、鶴田浩司さんは24日のトークショーでは三鷹在住の脚本家・金子二郎さんとともに聞き手として登壇します。
前売り券は三鷹市の前売り券販売所と全国のローソンで販売中。三鷹コミュニティシネマ映画祭公式サイトでのインターネット予約も可能となっています。