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キム・コッビさんが韓国より来日して登壇『蒼白者 A Pale Woman』先行プレミア上映

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舞台あいさつに登壇した常本琢招監督、宮田亜紀さん、木村啓介さん、忍成修吾さん、キム・コッビさん(左より)

 国際的に高い評価を受ける韓国人女優キム・コッビさんが日本映画の主演をつとめた『蒼白者 A Pale Woman』(6月8日公開)が5月17日にオーディトリウム渋谷でプレミア先行上映され、キム・コッビさんら出演者と常本琢招(つねもと・たくあき)監督が舞台あいさつをおこないました。
 『蒼白者 A Pale Woman』は、愛する男性を救い出すために日本にやって来た韓国人女性・キムが、大阪の闇社会に足を踏み入れながら男性への愛を貫いていく激しいラブストーリー。大阪で撮影される映画を支援するシネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)の助成を受けて制作された作品で、CO2作品を上映する「CO2東京上映展」の企画のひとつとして先行上映されました。
 この日の舞台あいさつのために韓国より来日したキム・コッビさんは「今日はおいでいただいてほんとうにありがとうございます。上映できて嬉しく思います。楽しんでください」とあいさつし、銃を扱うシーンなど、これまで演じたことのない役柄に「アクションというジャンルがとても面白そうだなと思っていたんですけど、思っていたより銃が重くて、もっとできるかなと思っていたんですけど大変でした」とコメント。
 常本監督は、2011年開催のゆうばり国際ファンタスティック映画祭でゲストとして参加していたキム・コッビさんと出会い「透明感あふれる姿に感銘を受けて、この女優さんに自分の作品に出ていただければすごいことになるかなあ」と思ったことが『蒼白者 A Pale Woman』を製作するきっかけになったと明かし、キムさんとのお仕事について「韓国語はベーシックなところしかわからずに(キムさんのセリフの)大体の感じだけを聞いているんですけど、毎日聞いているとキム コッビさんのセリフが美しい音楽のように聞こえてくるんですね。その美しいメロディが自分に心地よいか、もう一息と思うかでOKかNGかというのを出していた毎日でした」と振り返りました。
 そしてキムさん演じる主人公の相手役・シュウを演じた忍成修吾さんは「ぼくは日本の方ともコミュニケーションを撮るのがへたくそなのに海外の方と共演するので打ち解けるのにどうしようと思っていたんですけど、コッビはすごく優しくて、撮影に入っても大事なシーンでも引っ張ってもらったりすごくやりやすくて、とても心地よくて楽しんでできました。相手がコッビですごく運がよかったなと思っています」と、共演の感想を述べました。

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主人公・キムのようにひとりの男を強く愛し続けるという部分は自分にもありますか? という質問をされたキム・コッビさんは、笑顔を見せて「少しあると思います(笑)」と回答

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「日本語でも普段使っていない言葉をセリフで言うのは難しかったりするので、韓国語はいまだに“大丈夫だったのかな?”と思うくらい不安でしたね」とシュウ役の忍成修吾さん

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大阪が地元で「大阪で撮れるということがすごく嬉しかったです」というシゲアキ役の木村啓介さん。「地元でも撮影場所は行ったことがないところが多くて、逆に新鮮でした」

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アサミ役の宮田亜紀さんは舞台あいさつの司会も担当。キム・コッビさんについて「普段はものすごくチャーミングなんですけど、劇中では怖い部分もあったり、迫力を感じました」

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常本琢招監督は「一昨年のゆうばりで種を撒き、去年の大阪で撮影をし、今年、東京でようやく完成作品を上映することができて感無量です」と初の一般上映を迎えた心境を語りました

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貴重なツーショットを見せたキム・コッビさんと忍成修吾さん。撮影の合間に大阪で韓国のお菓子・ホットクを探したそうですが見つからなかったというエピソードも紹介されました

 初の一般劇場公開作のメガホンをとり、自ら“50歳の新人”を名乗る常本監督は「この映画は、いわゆる低予算インディペンデント映画なんですね。そういう映画は身の周りの事象を扱ったものですとか日常生活を扱った作品が多いと思うんですけど、ぼくはわりと歳が行っていて昔の古い娯楽映画を観て育ったものですから、この映画はあえて自分が昔観た娯楽映画のようなものをVシネマ的なベタなものではなくて娯楽に挑戦するようなかたちにしたものです。ご覧になった方は違和感があったり、ノれたりノれなかったりすると思うんですけど、そのご自身なりの反応をぜひお聞かせいただければ思います」と作品の意図を語り、キム・コッビさんは「上映を目前としてこのようなかたちでみなさんに来ていただけまして、ほんとにありがとうございます。楽しんで観ていただけたらいいなと思いますし、観たあとの感想をたくさん言っていただければと思います」とあいさつして舞台あいさつを締めくくりました。

 この日の舞台あいさつに登壇したキャストのほか、個性的な監督たちの作品に出演する長宗我部陽子さん、久々のスクリーン復帰を果たす中川安奈さん、“ピンク界の黒澤明”の異名を持つ映画監督の渡辺護さんらが共演する『蒼白者 A Pale Woman』は、6月8日(土)より渋谷ユーロスペースにて公開されます。

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