ひとりの教師の退職パーティーで明らかになっていく秘密を描いたサスペンス『紅破れ』(くれないやぶれ)が11月15日に池袋シネマ・ロサで初日を迎え、坂元健児さんと柴田かよこさんら出演者と横川康次監督が舞台あいさつをおこないました。
渡辺裕之さんが主演をつとめる『紅破れ』は、定年を迎えた教師・吉田忠志のかつての教え子や同僚が集まったパーティーの席を舞台に、次第に明らかになっていく忠志の知られざる一面や周囲の人々の抱える事情をサスペンスフルに描いた作品。
撮影から約2年半を経ての公開となり、忠志の息子・智也を演じた坂元さんは「この作品はもうやらない(=公開されない)のかなと思っていたらやることになって、すごく嬉しいです」とあいさつ。忠志役の渡辺さんはスケジュールの都合で舞台あいさつは欠席でしたが、坂元さんは「渡辺裕之さんとは楽屋が一緒で、待ち時間のときには持参したラジコンで遊んでいるようなお茶目な方で、楽しい想いをさせていただきました」と渡辺さんと共演しての印象を語りました。
智也の婚約者で物語の鍵を握る美女・亜貴を演じた柴田さんは、役の設定上「ひとりになって考えたいなと思うときも多々ありました」と明かし「渡辺さんとかみなさんが和気藹々としているときに、私も中に入りたいと思いつつひとりで悶々としていたり(笑)」と撮影を振り返りました。
坂元健児さん撮影から2年半の劇場公開に「嬉しいです」 『紅破れ』初日舞台あいさつ
舞台あいさつをおこなった緑川静香さん、坂元健児さん、柴田かよこさん、林和哉さん、横川康次監督(左より)
「(撮影は)3月の寒い時期だったんですけど、みなさんすごくあったかくて、撮影もすごく楽しくて」という智也役の坂元健児さん。「ぼくたちのサスペンスな人間模様をじっくりと御覧いただいて楽しんでいただければと思っています」
「いままでにないような役だったので難しかったんですけども、現場が和気藹々としていたので楽しくやらせていただきました」と亜貴役の柴田かよこさん。普段のイメージと違う役柄を演じるキャストがいるのも「見どころかなと思います」
「クラブのホステス役をやらせていただいたんですけど、クラブに行ったことなかったので難しかったです」と夕実役の緑川静香さん。林和哉さんとの共演シーンが多く「林さんがずっと喋っていてくれたので緊張もほぐれて楽しかったです」
「“ええっ! ええっ!”っていうところがけっこうあるので、どのへんが“ええっ!”なのかを楽しみに観ていただければと思います」と、クラブの客・藤崎役の林和哉さん
俳優としても活躍し、プロデュースを手がけた作品も多い横川康次監督。「楽しいキャストさんとスタッフの人もけっこう長い付き合いの人たちとやることができました」
撮影中に付けなければいけないアクセサリーを自宅に忘れてしまったこともあるという裏話も披露した坂元健児さんと柴田かよこさん
キックボクサーとして活躍後、俳優・プロデューサーとして映像作品に携わり、本作が初の長編監督作となる横川監督は「自分なりの愛のかたちをサスペンス映画としてできたと思っていますので、最後まで楽しんで観ていってください」と話し、舞台あいさつを締めくくりました。
主演の渡辺裕之さんと舞台あいさつ登壇者のほか、グラビアなどで活躍する岸明日香さんが出演し、パーティー会場という限定された空間で「人間の本性」が露わになっていく姿を描いた『紅破れ』は、11月15日(土)より21日(金)まで池袋シネマ・ロサにて1周間限定レイトショー上映されます。