新薬開発の過程で行なわれる臨床試験“治験”を題材にした『サル』(2003年)で鮮烈なデビューを飾った葉山陽一郎監督が、新たに医療や薬害をテーマとする「サル」新三部作をスタート。第1弾となる『サル ウィンドウ・ピリオド』が10月劇場公開予定です。
葉山監督が自身の治験体験を元に水橋研二さんを主演に迎えて描いた『サル』は、特異な題材が注目を集めてヒットを記録。葉山監督はその後も高野八誠さん主演の『saru phase three』(2007年)、三輪ひとみさん主演の『モルモット』(2010年)と、治験を題材にした2作品を送り出しています。
そしてシリーズ第1弾『サル』から10年以上を経た今年2014年、満を持して「サル」新三部作第1弾『サル ウィンドウ・ピリオド』が公開されます。
「ウィンドウ・ピリオド」とは、ウィルスに感染してから検査で検出されるまでの“空白期間”のこと。『サル ウィンドウ・ピリオド』は、臓器移植手術の際の輸血が原因で不治の病に感染してしまった介護職の青年を主人公に、青年の苦悩と絶望、ウィルスの恐ろしさや医療の限界が描かれていきます。
主人公の福家稔役には藤岡信昭さん、稔の妻・希には重野友美さんと、フレッシュなキャストを起用。そのほか、ドラマ「ぽっかぽか」の七瀬なつみさん、葉山監督作品『THE OSHIMA GANG』で主演をつとめた尾関伸嗣さん、『アジアの純真』などの黒田耕平さんらが共演。『サル』『死霊波』と葉山監督の過去の作品にも出演している作家の中谷彰宏さんや、ホラーマンガ家の御茶漬海苔さん、ホラー小説家・脚本家の藤ダリオさん、脚本家・小説家・エッセイストの桂千穂さんと、バラエティ豊かなキャストの出演にも注目です。
“薬”に異常なほどの興味を持つという葉山監督のライフワークといえる「サル」新三部作は、今後第2弾『サル・黒い胆汁』、第3弾『サル・腎臓チャイナルート』が製作・公開予定。葉山監督が描く“治験ムービー”の今後の展開に注目です。