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小関裕太さん主演作は“壁ドン”しない「懐かしい青春映画」 『あしたになれば。』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった山形匠さん、富山えり子さん、奥華子さん、黒島結菜さん、小関裕太さん、葉山奨之さん、小川光樹さん、三原光尋監督(左より)

 大阪・南河内を舞台に高校生たちのひと夏を描いた青春映画『あしたになれば。』が3月21日に東京公開初日を迎え、角川シネマ新宿で主演の小関裕太さんと黒島結菜さんらキャストと主題歌を担当した奥華子さん、三原光尋監督が舞台あいさつをおこないました。
 『あしたになれば。』は、男子校に通う4人の男子高校生と女子校のふたりの生徒が合同チームを結成し、町おこしのグルメコンテストに出場するストーリー。コンテストに向けてのチームの奮闘と恋や友情が描かれていきます。
 この日の舞台あいさつには主人公・大介を演じた小関さんとヒロインの美希を演じた黒島さんをはじめチームの高校生6人を演じたキャスト全員が勢揃い。撮影中の6人の雰囲気を質問された小関さんは「すごい仲悪かったです」とまさかの回答をしましたが、共演の葉山奨之さんや山形匠さんから「いやいやいや」「絶対にウソやん」とツッコミを受けると「先ほどのは冗談です(笑)。すごく仲良くて、宿にいる時間よりも撮影時間のほうが長かったのでみんなつねに一緒にいました。そのおかげで楽しめました」と今度は真面目に回答。宿泊先でも男性キャストはひとりずつ部屋があるにもかかわらず4人全員で小川光樹さんの部屋に集まっていたそうで、小関さんは「(映画の)最初から仲がいい役柄だったので“みんな仲良くなきゃね”って言って、初日から小川くんの部屋に集って(笑)」と振り返りました。
 また、黒島さんが「一度、撮影が早めに終わって時間があったのでみんなで焼き肉に行きました。おいしかったよね」と話すと、山形さんは「葉山奨之くんが先輩なので“お前が焼け”ってぼくが焼かされていたんですけど、ちょっとした反抗でメッチャ焦げた肉をこの人(葉山さん)の皿に」と裏話を明かし、仲の良さをうかがわせました。
 三原監督はそんなキャスト6人について「今回は“友達”というものを描いてみたいなと思ってやっていて、いま、みんなが盛り上がっているこの感じのまま現場があったので、言葉に出さない気持ちみたいなところを撮れたような気がしますね。このメンバーで撮れたからこの映画ができたんじゃないかという想いがあって、すごく感謝しています。ほんとに撮っていて楽しかったですね」と評しました。

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「舞台あいさつの日にはこのメンバーでごあいさつしたいねと監督ともお話していて、それが叶ったのですごくワクワクしています。嬉しいです」と、主人公・松井大介役の小関裕太さん

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「去年の7月に撮影したんですけど、そのときにしか撮れないものが撮れていると思うので、みんなの空気感とかが自然に切り取られている映画です」と、佐々木美希役の黒島結菜さん

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「青春というのは世界共通なことだと思うので日本だけでなく世界の人にも観ていただけたらいいなと思います。キュンキュンして帰ってくれたら嬉しいです」と安田元役の葉山奨之さん

 映画の内容にちなんでキャスト全員に中学高校時代の思い出も質問され、葉山さんが「合唱コンクールとかあって、ぼくは基本的にそういうのに参加するのが嫌だったので女子とケンカしてましたね。“もう帰りたい”とか言って」と答えると、黒島さんが「それ女子からしたらすごい嫌なんですよ」と反応し、小関さんも「俺も(そういうことをするのが)一番嫌いな人」と加わって葉山さんを責める雰囲気に。黒島さんには「みんながんばっているのに。なんでやりたくないの?」、小関さんには「どうすれば参加したくなるの、そういう人たちは?」と詰め寄られて、葉山さんは押され気味に「なんか恥ずかしかったんだよ、歌うのが」と弁解。山形さんが「女子が“歌いーや”とか言うからアカンのですよね」とフォローに入る一幕もありました。

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大野健二役の小川光樹さんは現役の高校生。「青春したいっすね。この映画のように青春して、思い出をどんどん積み重ねていきたいです」と、やや緊張した様子を覗かせつつコメント

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見村昭吾を演じた山形匠さんは大阪出身。「大阪で先行上映されたときには、お客さんゲラゲラ笑って感情を爆発させていたので、みなさんも感情を爆発させてよろしくお願いします」

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「この映画はどなたにとっても“懐かしいな”とか“ああ、いいな”と思えるシーンがどこかにあると思うので、それを感じながら楽しんでいただければ」と大島玉子役の富山えり子さん

 三原監督は「(映画の内容は)経験というか願望ですね。ぼくは男子校でほんとにつらい3年間を過ごしてそこで17歳をこじらせてしまった人間なんで、それの決着を付けたいためにずうっと映画を作っているんです。今回も男子校の男の子たちに奇跡が起こるような話なので、自分の高校時代の想いをこの映画で晴らしました」と笑いも交えて作品への想いを語り「男子校応援映画ですので、男子校の方には特に宣伝していただければ思います」とアピール。
 書き下ろしの主題歌「君がくれた夏」を作詞・作曲し歌っている奥さんは「この素敵な作品に出会えて嬉しいです。誰でも歳を重ねていくごとに青春時代というのが特別なものになっていって、そのときはなんでもないと思っていたことが宝物になっていくんだな、なんてことを思いながら(曲を)作りました。『あしたになれば。』というシンプルな言葉だけど、意味の深い、いい言葉だなと思います」とコメントしました。

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高校時代に合唱コンクールが嫌だったという思い出を語った葉山奨之さん(右)は、クラス一丸となるのに賛成派の小関裕太さん(中央)と黒島結菜さんに責められて若干タジタジに?

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「自分の高校時代は共学じゃなかったので“ああ、いいな、こういうことしたかったな”思いながら、作品を観て作らせていただきました」と主題歌「君がくれた夏」を歌う奥華子さん

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「全国の男子校で悶々としている人たちに捧げたいと思って、その人たちにエールを贈る映画を作りました」と三原光尋監督。「ほんとに気楽な作品ですので、のんびりと観てください」

 舞台あいさつの最後には、小関さんは「この映画は青春映画なんですけど“壁ドン”とかそういう現代的な青春映画というよりも、ちょっと懐かしい、どこかあたたかくなるような要素がたくさん詰まった青春映画です。おじいちゃんやおばあちゃんにも“過去にこんなことがあったなあ”と振り返ることのできる映画で、おじいちゃんおばあちゃんにも、これから高校生活を迎える子たちにも、いろいろな方に観ていただいて、いろいろな感想を持っていただきたいなと思っています」と、黒島さんは「青春という言葉でまとめているんですけど、その中にも友情だったり恋心だったり、家族のお話とかも入っていて、いろいろな青春が観られる映画だと思います。それを楽しんでいただければ嬉しいです」と、それぞれメッセージを贈りました。

 大阪では先行公開され好評を得ている『あしたになれば。』は3月21日(土)より東京・角川シネマ新宿にて上映中ほか全国順次公開。また、3月28日(土)には『あしたになれば。』と同じロケ地で同じ建物を使って撮影された三原監督の2001年公開の作品『あしたはきっと…』が『あしたはきっと。』とともにゲストを招いてのトークショー付きで特別上映されます。

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