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初主演の日村勇紀さん「トイレとか行かないで」 『新選組オブ・ザ・デッド』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった渡辺一志監督、水樹たまさん、日村勇紀さん、山本千尋さん、川岡大次郎さん、チャド・マレーンさん、古旗宏治さん(左より)。登壇者は全員劇中を思わせる衣裳で、日村さんはゾンビメイクもして登場

 お笑いコンビ・バナナマンの日村勇紀さんが初の長編映画主演をつとめた『新選組オブ・ザ・デッド』が4月11日に初日を迎え、新宿バルト9で日村さんはじめキャストと渡辺一志監督が舞台あいさつをおこないました。
 幕末の京都が舞台の『新選組オブ・ザ・デッド』は、アメリカからやって来たゾンビに襲われゾンビになってしまった新選組の架空の隊士・屑山下衆太郎(くずやま・げすたろう)を主人公に、新選組とゾンビ、武器商人に雇われた殺し屋が入り乱れる異色のゾンビ時代劇。
 その名前のとおりクズで下衆なお荷物隊士の屑山下衆太郎を演じた日村さんは、忍者の担ぐ駕篭に乗り、劇中と同じゾンビメイクを施して舞台に登場。忍者に襲いかかるパフォーマンを見せたあと「なんとかね(お客さんを)驚かせたいというこの気持がね……裏目に出ましたけど(笑)」とあいさつすると場内からは大きな笑いと拍手が。日村さんは改めて「主役っ! やらせていただきました、日村勇紀です」と“主役”を強調してあいさつしました。

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主演の日村勇紀さん以外が登壇を終えた舞台上に、忍者に担がれた駕篭が登場

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姫が駕篭の簾を上げると……

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ゾンビメイクの日村さんが登場! このあと日村さんは忍者に襲いかかり大暴れ

 坂本龍馬役で出演もしている渡辺監督は、最初にまず『新選組オブ・ザ・デッド』というタイトルを思いついたと話し「当然ゾンビの映画になるので、誰をゾンビにしたら面白いかなと考えたら日村さんの顔がフッと浮かんで、日村さんは新選組で誰になるんだろうと考えたら“屑山下衆太郎”という名前が浮かびまして、これでこの映画は見えたなと」と、日村さんを起用した理由を説明。
 日村さんは「(出演を)決める決めないの権限はなくて、もうスケジュールが入って“映画をやります”ってところから入るので。“なんの映画なの?”って聞いたら“新選組だ”という言うんですけど、徐々に“ちょっとゾンビっぽいんですよね”ってマネージャーが半笑いになっていくんですね」と出演を知ったときを振り返り「(屑山下衆太郎という役名を)聞いたときは笑いましたけど、きっと何十年後かに“過去にこんな役をやっていた”とバラエティでVTRが使われたときに受けるなと思って。今後20年くらいは芸能界でやっていけるなと、そういう宝物を貰った感じと言いますかね。だから全然嬉しいです」と話して会場の笑いを誘いました。

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初主演でゾンビを演じ「よく“大変ですね”って言われるんですけど、ゾンビって“ああああああ”しか言わないんでセリフはまったく覚える必要もない。動きもワーってやっていれば大概オッケーじゃないですか。だから楽でしたね(笑)」と屑山下衆太郎役の日村勇紀さん

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「ゾンビ映画と聞くと怖いと思いがちだと思うんですけども、なんといったって主演は日村さんなので、まったく怖くなく、逆に面白い作品になっていると思うので、できる限りたくさんの人に観ていただきたいなと思っています」と、ヒロイン・火藤純役の山本千尋さん

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「ゾンビ映画なのでゾンビがメインなわけですが、出演者の方々がみんなキャラが立っていて、そのへんも見どころになっていてとても面白い映画だと思うので、ぜひ楽しんで観ていただけたらと思います」と、屑山に献身的に尽くす芸者・なすび奴役の水樹たまさん

 また、世界ジュニア武術選手権大会で金銀メダル獲得の経歴を持ち、本作では男装の新選組隊士・火藤純を演じた山本千尋さんは「私はこの映画が2作目なんですけど、1作目(2014年公開『太秦ライムライト』)で立ち回りというものをさせていただいて、いつか絶対に時代劇に出たいなという思いがあったので、ゾンビ時代劇というのはちょっとジャンルが違かったかなとは思っちゃうんですけど(笑)、でも立ち回りもたくさんさせていただいたので嬉しかったです」と感想を述べました。

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情報屋の油嘗蔵を演じた古旗宏治さんはロケ地のEDO WONDERLANDで活躍する俳優。「人相の悪さが一番だったということが(役に)選ばれた理由だと思うのですが(笑)、ほかにうち(EDO WONDERLAND)の役者も出てる中で一番目立つ役をいただいてありがたい限りでした」

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「オーストラリアを代表する俳優としてぼくかヒュー・ジャックマンか」と会場を笑わせたゾンビジョージ役のチャド・マレーンさんは海外上映用の字幕も担当。「“チャド奈津子”みたいな仕事もやらせていただいておりますので、海外でもメッチャ受けますように!」

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「監督とはお付き合いが長くて、15年前に『19(ナインティーン)』という映画をやらせていただいてぶりくらいにお話をいただいたので、ふたつ返事で“やります”と」という山崎烝役の川岡大次郎さん。「裸のシーンがあるんで、大スクリーンで観ていただけたら(笑)」

 渡辺監督は、同じ事務所の後輩の桜井宗忠さん(スカイラブハリケーン)の撮影を見るため朝早くに現場に来たはずの日村さんが「本番になっても現われずに、終わってメイクルームに行ったらそこで寝てました。前日がラジオで寝てなかったらしくて」と撮影中のエピソードを紹介し、日村さんはその話を受けて「正直言って、ラジオ終わって(撮影場所に移動する)車の中でグッスリ寝てるんですね。だから全然眠くなかったんですけど、俺、最悪の人間なんです。やっぱり屑山下衆太郎をやるからにはね、プライベートでも下衆なことをやらないと成り立たないなということで」と自虐のコメント。
 しかし、共演の山崎烝役・川岡大次郎さんは、日村さん演じる屑山を牢屋に入れるシーンで「“ここで蹴り入れていいですか?”って(日村さんに)聞いたら“もう全然やって!”って。それで1回やったら、そのあとに日村さんが“ねえねえ、そういう(手加減する)のやめて本気でやらない?”って言ってくれたんですよ。だからそのシーンは台本云々じゃなくて、本気で牢屋に入れられたくない人と入れたい人がリアルになっているので、注目して観てもらいたいな」と、日村さんの演技への真面目な姿勢を明かし、場内からは感心の声も上がりました。

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「キャラクターを作り出していく中でピッタリの人たちをキャスティングしていった」という渡辺一志監督は坂本龍馬役で出演も。「今日はここにいないキャストもいますが、すごく素敵な共演者とスタッフみんなで力を合わせて撮った映画なので、ぜひ楽しんでください」

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大きな身振り手振りを交えながら話す日村勇紀さん(一番右)に、観客だけでなく登壇者からもたびたび笑いが起こりました。左より、渡辺一志監督、川岡大次郎さん、山本千尋さん

 日村さんは「観ていくとわかると思うんですが、ぼくは思ったよりも早めにゾンビになってしまいます。屑山下衆太郎の時間が大分ないです! だからそこだけはトイレとか行かないでください、お願いします(笑)」と客席を笑わせ「自宅でもネットやらなんやらで映像が見られるこの時代に、映画のためにわざわざ足を運んでいただきまして感謝しております。ぜひ楽しんで帰ってください」と舞台あいさつを締めくくりました。

 日本公開に先駆けて昨年12月にはオーストラリアで開催された「Japanese Film Festival」でワールドプレミア上映され好評を博した新たな日本時代劇の新風『新選組オブ・ザ・デッド』は、4月11日(土)より新宿バルト9ほか全国ロードショーされています。

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