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乃木坂46伊藤万理華さんに鈴木光司さん「羽ばたいて」とエール 『アイズ』初日舞台あいさつ

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『アイズ』うちわを手にポーズを取る舞台あいさつ登壇者。左より、福田陽平監督、おぞねせいこさん、中川慶二さん、伊藤万理華さん、山田太一さん、鈴木光司さん

 アイドルグループ・乃木坂46の伊藤万理華さんが初の映画主演をつとめたホラー『アイズ』が6月6日に初日を迎え、イオンシネマ板橋で伊藤さんらキャストと福田陽平監督、原作者の鈴木光司さんが舞台あいさつをおこないました。
 『アイズ』は、鈴木光司さんの短編集「アイズ」に収録された短編「しるし」を原作にした長編映画。女子高生・由佳里の住むマンションの玄関の表札に「F」の文字がマーキングされたのをきっかけに由佳里の周囲で起こる不可解な出来事が描かれていきます。
 由佳里を演じた伊藤さんは、試写会で完成した作品を観たときの感想を「自分がこんなに大っきなスクリーンに映っているのが不思議で、でも台本を読んで自分も夢中になるくらい面白い作品だと思っていたので、自分の演技がどうかというよりも“映像になったらどうなっているんだろう?”というワクワクのほうが強くて、怖いシーンではビックリしちゃいました」と話し、ホラー映画ならではの場面の撮影を「台本を読んでいたからわかっていたんですけど、ほんとに驚いちゃいました(笑)。ほんとに怖かったです」と振り返りました。

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主人公の女子高生・山本由佳里を演じた伊藤万理華さんは「みんなでがんばった作品なので、100回とは言いませんけど、20回は観てください(笑)」と笑顔でアピール

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「観る前の印象と観たあとがかなり違うと思うんです。だから(ご覧になった)みなさんでどんどん広めていただきたいです」と、由佳里の父親・和弘役の山田太一さん

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「長い撮影を経て感無量です。万理華ちゃんの成長に立ち会い、監督といい芝居ができて、ほんとに嬉しく思っています」と、由佳里の母親・由布子役のおぞねせいこさん

 原作に沿いつつも「最後に“あっ”と思える映画の面白さで描けたらいいなと」意図していたという福田監督は、ラストの驚きにつながるような細かい演出を心がけていたそうで「(ラストが)バレるんじゃないかと思って、その(どこまで描くかの)細かいラインが難しかったというのはありましたね」と演出についてコメント。
 『リング』シリーズや『仄暗い水の底から』など多くのヒットホラーの原作者である鈴木さんは、原作短編「しるし」が実体験をモチーフにしていると明かしましたが「ぼくの住んでいるマンションで、ある日、表札のところに“F”という文字が書かれていた…………それだけなんです」という告白に客席からは笑いも起こりました。
 鈴木さんはさらに『リング』も、大学時代にお寺に下宿していた親友を訪ねた際に窓の外の墓地と井戸を見て「井戸の中に閉じ込められた女の怨念の話をした」経験に基いているという秘話を初公開し「その話を聞いた友達は、そのあと国会議員になりました。いまは浜松市長をやっています。ぼくは人間パワースポットと言われていて、一緒になにかをやると必ずいいことが起こる。万理華ちゃんにもいいことがある。『リング』に主演した人とかハリウッド版の『リング』に出ていた人とか、必ず大物になっていったんです。ぼくはこれまで、いい監督、いいスタッフ、いいキャストに恵まれていて小説家として原作者としてひじょうにありがたい。ぜひこれをきっかけに羽ばたいてください」と、伊藤さんにエールを送りました。

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山本翔太を演じた中川慶二さんはまだ7歳。「最初は恥ずかしかったから万理華ちゃんと喋れませんでした」というコメントに、伊藤さんは優しく「もう喋れるもんね」

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ラストへのヒントとなるような描写が冒頭から「さりげなくあったりするんです」と明かした福田陽平監督。「(2回目は)細かいところを観てもらっても面白いと思う」

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「人間パワースポット」と呼ばれているという原作者・鈴木光司さんは「観てくださった方にも必ずいいことが起こる!」と観客のみなさんにも力強い言葉を贈りました

 伊藤さんは初の映画主演をつとめた心境を「もちろん自分が飛躍するためでもあるけれど、乃木坂46というアイドルグループにいていただいた仕事ではあるし、だからその中の代表としてひとりで主演できるというのも意識しなきゃいけないし」と語り、言葉に詰まりそうになる伊藤さんを、父親・和弘を演じた共演者の山田太一さんは「ぼくは最初の(伊藤さんとの)シーンをやってから一切アイドルとして接していません。女優・伊藤万理華として接しています」と応援。客席から大きな拍手が送られる中、伊藤さんは「こういうふうに共演者の方々がアドバイスとかを言ってくださって、自分もこれをきっかけに“もっとお芝居したいな”と思うようになったし、乃木坂の中でもこういうジャンルで代表としていけるような存在にはなりたいなと思ったので、これを期に成長できたと思うので、たくさんの方に観てほしい」とコメントをまとめ「ジャンルとしてホラー映画にはなっているし、ポスターでも怖いという印象を与えていると思うんですけど、家族との愛の話でもあって感動できる作品になっているので、ぜひこの作品を観て、いろいろな自分たちの想いだったりを感じてほしいと思います」と映画の見どころをアピールしました。

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世界に1冊しかない手作りの製本台本をプレゼントされ笑顔を見せる伊藤万理華さん

 そして舞台あいさつの最後には監督からのサプライズとして、伊藤さんに製本した台本がプレゼントされました。都合により撮影中は製本した台本はなかったそうで、伊藤さんは「(撮影で使った)ホッチキスで留めた台本でも、長い期間の撮影だったのでいろいろメモをしたり思い出に残っていて、端がボロボロになっちゃったところも自分にとってのいい思い出が詰まっていると思うんですけど、改めて製本をいただくと嬉しい。よかったです」と笑顔を見せました。

 舞台あいさつ登壇者のほか、アイドルグループ・夢みるアドレセンスでも活躍する山田朱莉さんや、お笑いコンビ・キングオブコメディらが出演する『アイズ』は、6月6日(土)よりイオンシネマ板橋ほか全国ロードショーされています。

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