大学の自転車競技を題材にしたスポーツ青春ストーリー『全開の唄』(10月3日公開)の完成披露試写会が9月27日にユーロライブで開催され、上映後には主演の佐野和真さんと共演の中島愛里さん、中前勇児監督によるトークショーがおこなわれました。
『全開の唄』は、人気バンド・かりゆし58の同名の代表曲をモチーフにした作品。大学の自転車競技・ケイリン(※プロの競輪と区別するためカタカナで表記される)でライバルに勝つため努力する主人公・矢島健一の奮闘が恋や友情も交えつつ描かれていきます。
映画はコミカルな場面もふんだんに盛り込まれており、健一を演じた佐野さんは「お芝居の中で泣かせるより笑わせるほうが難しいってよく聞くのでプレッシャーでした。現場に入って監督と一緒にワンシーンワンシーン重ねていくうちにコメディというのを意識せずにお芝居してはいたんですけど、面白かったですか?」と、映画を観終えたばかりの客席に質問。大きな拍手に「ありがとうございます」と安心した笑顔を見せました。
佐野さんは自転車競技の選手という役のため撮影の1ヶ月前から練習を積んだそうで「初日に午前中から練習したんですけどキツすぎて戻しちゃいまして。1ヶ月練習大丈夫かなと思っていたんですけど、最終的にはもう気分はアスリートだったので、毎日筋トレして、ケイリンうまくなりたいとか、速くなりたいという感覚で、そういう部分は映像にも出ているんじゃないかなと思いますね」と振り返りました。
佐野和真さん「気分はアスリート」で臨んだ主演作お披露目 『全開の唄』完成披露試写会
「この作品はいろいろ感慨深いものがあるんですけど、今日こうやってみなさんにお集まりいただき上映できたことをすごく感謝しています」と中前勇児監督
「ぼくと健一って似ているとは思わないんですけど、なんかスッと入れて、お芝居自体もやりやすかった役ですね」と、主人公・矢島健一役の佐野和真さん
「ほんとに合宿みたいな撮影をしていたので、より深くみんなが仲良くなって一致団結してやれたんじゃないかなと思います」と、高峰椿役の中島愛里さん
中島愛里さんが演じた高峰椿は、健一も憧れる大学のマドンナながら性格に難ありという役。「悪女役を演じました(笑)」と自己紹介した中島さんは「私、最悪じゃないですか。でもやっていてすごく気持ちよかったんですよ、この役。スカッとしたというか(笑)」とコメントし、中島さんの「(自分とは)真逆なので」という言葉に佐野さんや中前監督がなにか言いたげな表情を浮かべると「マイナスなイメージを与えるのはやめて(笑)」と苦笑いも。
また中前監督は「撮影は大変でしたね。スケジュールの問題というか、ケイリンのバンク(=自転車が走るコース)はどうしても時間がかかるので、カメラを乗せて走るバギー車っていうのがあるんですけど途中で(機材を借りる)スケジュールを使いきっちゃって、後半はぼくがママチャリを運転してそのうしろにカメラマンが乗るっていう」と、ケイリンの迫力を伝える撮影の難しさを明かしました。
健一の親友・田中敦夫役の木下藤吉さんが司会を担当。「この映画が映画初出演だったんですけど得たものだらけですね。すごくいろいろ得た現場でした」
トークショーは現場のチームワークの良さを感じさせるような和やかで笑いの絶えない雰囲気の中で進行しました。左より中島愛里さん、佐野和真さん、中前勇児監督
佐野さんは「目標があってそれに向かって一生懸命取り組んでいるとすごく気持ちが良くて、作品を撮り終わったときも寂しい気持ちもあったんですけどすごくやりきったという感覚がありまして、稽古から撮影もタイトだったので大変だったんですけど、ぼくの中ですごく大きな作品になりましたね」と語り「とにかくぼくは“全開”でがんばった作品です。『全開の唄』で熱いものを感じてもらえれば、ぼくは嬉しいです」と作品に込めた想いを述べました。
舞台あいさつ登壇者に加え、健一のライバルとなるスター選手の井沢遼役に遠藤雄弥さん、あるきっかけから健一と知り合う女性・川上綾香役に中村ゆりさん、そのほか河相我聞さん、佐藤二朗さん、斎藤洋介さん、六平直政さんや、モチーフとなった「全開の唄」を歌うかりゆし58の宮平直樹さんらが共演する『全開の唄』は、10月3日(土)より新宿バルト9ほかにて順次公開。10月2日(金)には公開前夜祭特別試写会も開催されます。
全開の唄
- 監督:中前勇児
- 出演:佐野和真 中村ゆり 遠藤雄弥 中島愛里 宮平直樹(かりゆし58) ほか
2015年10月3日(土)より新宿バルト9ほか順次公開(配給:クラスター)