ホラー映画の名匠・鶴田法男監督の監督デビュー作であるオリジナルビデオ版「ほんとにあった怖い話」が8月24日に和光大学ポプリホール鶴川(東京都町田市)で開催される「月イチ映画上映会」で上映されます。また、29日には、シリーズ最新作「ほんとにあった怖い話・夏の特別編2015」がフジテレビ系で全国放送されます。
「ほんとにあった怖い話」は、同名の恐怖体験投稿コミックを原作としたオムニバス形式のホラー。1991年にオリジナルビデオ版「ほんとにあった怖い話」が発表され、好評を得て「ほんとにあった怖い話・第二夜」「新・ほんとにあった怖い話 幽幻界」と計3作品がリリースされました。ヒットを記録しただけではなく、残酷な描写を一切使わずに恐怖を表現するという鶴田監督の画期的な恐怖演出は黒沢清監督(『回路』『叫び』)や高橋洋さん(『女優霊』『リング』シリーズ脚本)をはじめ多くのクリエイターに影響を与え、その後「ほん怖」の影響下にある膨大な数の作品が作られることになり、まさに日本のみならず世界のホラー映画の歴史を変えた作品となっています。
8月24日(月)に開催される上映会は、鶴田監督の母校・和光大学が応援する「グローイングアップ映画祭 鶴川ショートムービーコンテスト」のプレイベントとして開催されるもの。オリジナルビデオ版「ほんとにあった怖い話」三部作の一挙上映に加え、鶴田監督のトークショーもおこなわれます。
ビデオ作品である「ほんとにあった怖い話」オリジナル版三部作がスクリーンで上映されるのは貴重な機会。1990年代以降に製作されたさまざまなホラー映画のルーツを見出すことができるでしょう。
また、同日の夜には、鶴田監督の劇場公開作『トーク・トゥ・ザ・デッド』(2013年)が上映されます。ホラーというジャンルで人間の愛憎や哀しみを描くことに挑んできた鶴田監督のひとつの到達点ともいえる作品。上映後には、俳優・ラジオパーソナリティの岡村洋一さんを司会に、同作出演者で園子温監督『リアル鬼ごっこ』で注目を集めている女優・桜井ユキさんと鶴田監督が出演してのトークもおこなわれます。