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史上初の6冠映画は「希望に変わってくれた作品」 『いいにおいのする映画』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなったmicci the mistake(ミッチー・ザ・ミステイク)さん、吉村界人(よしむら・かいと)さん、金子理江さん、酒井麻衣監督(左より)。吉村さん、金子さん、酒井監督もmicciさんを意識したメイクをして登場。
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 音楽と映画のコラボレーション映画祭「MOOSIC LAB」で史上初の6冠に輝いた『いいにおいのする映画』が2月6日に新宿シネマカリテで初日を迎え、ダブル主演をつとめた金子理江さんと吉村界人さん、音楽を担当し出演もしたバンド・Vampillia(ヴァンピリア)のmicci the mistakeさん、酒井麻衣監督が舞台あいさつをおこないました。
 Vampilliaが実名で劇中に登場する『いいにおいのする映画』は、夢見がちな少女・レイと、レイの幼なじみでVampilliaの活動に携わるカイトの不思議な恋を描いたダーク・ファンタジー。
 ファンタジー映画が好きで「ファンタジー映画に救われて生きてきた」という酒井監督は、仕事などで悩みを抱え「夢とか魔法とかはこの世にないんじゃないか」と思っていた一昨年にVampilliaのライブを観てこの作品のストーリーを思いついたと作品誕生の経緯を説明し「アーティストさんだったり世の中の愛が呼ぶ奇跡みたいなものが魔法だと思っているので、そういう根拠のあるファンタジーというか、現実に起きる奇跡みたいなのを魔法と信じて映画を作りたいと思って『いいにおいのする映画』を作りました」と作品に込めた想いを語りました。
 レイを演じた金子さんは「レイは金子理江でもあり監督でもある女の子だと思うんですよ。ふたりの共通する部分を採ったのがレイだと思うから、演じるのは難しかったです。自分と似ている部分があるんですけど違う女の子だから、その違いを見せるのが難しくて」と役について振り返り、酒井監督は「17歳(※オーディション当時)の子が“魔法使いになりたい”みたいなことを言うとどうしてもイタい感じになるんですけど、金子理江ちゃんの場合は素直に“そう思っているんだ”と思える子だったので、レイ役は金子理江ちゃんしかできないと思ってオーディションの当日にお願いしました」と金子さんの印象を語りました。
 カイトを演じた吉村さんは「(カイトは)俺とは真逆で、苦しんでいるけどあんまり人に言わないようなクールでカッコいいやつだなと思って、だから真逆って難しいと思いましたね」と、自分と違ったタイプの役に苦労もあったそうですが「そう思ったんですけど、演じてたらけっこう楽しかったです」と笑顔。酒井監督は吉村さんを「ほんとに熱い男でした」と評し、あるシーンの撮影で吉村さんが仕掛けのために口に入れていた脱脂綿を飲み込むほどの熱演を見せたというエピソードを紹介。金子さんもそのシーンについて「ほんとにすごかった」とコメントし、酒井監督は「今後も俳優としてそういう一面をいっぱい映画の中で見たいなと思います」と吉村さんにエールを送りました。

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脚本・編集も担当した酒井麻衣監督

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レイ役の金子理江さん

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カイト役の吉村界人さん

 Vampilliaのメンバーであり“Vampilliaのメンバー”として映画に出演しているmicciさんは「界人は真逆の役を演じるのが難しいと言ってましたけど、(自分は)マンマ中のマンマなもんで、どういうふうにしたらいいのかと。まあ、そのままでやっていいってことで、楽しくやらせていただきました」と映画出演について語り「監督がぼくらにファンタジーを感じてもらえたというのは、いいことだと思います。想像力を科すような」と、Vampilliaを代表してしてコメント。
 micciさんはMOOSIC LABで男優賞を受賞しており、酒井監督も「アーティストさんなので、ここまで演技ができるというのはすごいと思って、日本のジム・キャリーだと思っています」と絶賛。micciさんは「いまのは無しにしてもらえませんか?(笑)」と照れつつも、監督の「俳優としても活躍してほしいなと思っています」というラブコールに「そうですね、使っていただけるなら全然」と意欲も覗かせました。

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本人として出演のmicci the mistakeさん

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撮影中の裏話など笑いも絶えない舞台あいさつとなりました

 micciさんは「ファンタジーのいいところというのは感じる人によって見え方も違ってきたりとか、いろんな想像を膨らまして、みなさんなりの楽しみ方で観ていただけたらなと思います」、吉村さんは「この映画はほかの映画とは並ばないようなパワーとかエネルギーとか“考え”とかがあって、ぼくはそれがすごく好きです。“私が私です”という1本の芯があるので、それが胸に刺されば嬉しいです」、金子さんは「この映画は私のこれからの芸能活動のお仕事だったり、生きていく人生の中でだったり、そのすべてに対して希望に変わってくれた作品なので、みなさんにもそんなふうに思ってもらえたら嬉しいなって思っています」、酒井監督は「観てくださったお客さん、これから来るお客さんにほんとに感謝しています。観たあとに“こういう不思議なことがこの世にあるかもしれない”と感じてくださったら嬉しいです。今日はいい夢を観てください」と、登壇者それぞれメッセージを送り舞台あいさつを締めくくりました。

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劇場ロビーのディスプレイをバックにmicciさんのアイディアでポーズ。劇場ロビーには上映期間中、衣装や小道具などが展示されています。
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 モノクロ・パートカラーという手法なども用いて独特の世界を表現する『いいにおいのする映画』は、2月6日(土)より19日(金)までシネマカリテにて2週間レイトショーほか、全国順次公開。シネマカリテでは上映期間中、酒井監督とゲストによるトークショーも連日開催されます。

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