七里圭(しちり・けい)監督の代表作のひとつで西島秀俊さんが声の出演をしている『眠り姫』が、5.1chサラウンド化とHDリマスターを施した「サラウンドリマスター版」として11月5日より新宿K's cinemaにて4週間上映されます。
『眠り姫』は、マンガ家・山本直樹さんが小説家・内田百閒の「山高帽子」を原典に描いた「眠り姫」の映画化作品。『月光の囁き』のつぐみさん、多くの作品に出演する西島秀俊さん、日本映画に欠かせないバイプレイヤーの山本浩司さんらの声の出演により、中学校非常勤教師の女性の奇妙な日常が、ほとんど人物の映らない風景だけの映像と声や物音だけで綴られていきます。
2007年に劇場初公開されて以降、インディペンデント映画では異例の反響を呼びアンコール上映をたびたび繰り返してきた『眠り姫』は、これまでも完全に光を遮断した劇場でライブ用PAシステムを使い音声だけを“上映”するイベント「闇の中の眠り姫」や、多次元立体音響システムを用いた上映など“音”にこだわった試みがおこなわれてきました。
そして、劇場公開から10年目という節目に、伝説のインディペンデント映画は最新の5.1chサラウンド化とHDリマスターにより『眠り姫/サラウンドリマスター版』として新たな目覚めを迎えます。
新宿K's cinemaでは、11月5日(土)より12月2日(金)まで4週間にわたり『眠り姫/サラウンドリマスター版』を上映。上映期間中にはトークイベントも開催され、11月6日(日)に原作者の山本直樹さん、11月10日(木)に芥川賞作家・朝吹真理子さん、日程未定で“悪魔のしるし”主宰の危口統之さんがそれぞれ七里監督とトークをおこなうほか、今後もイベントが追加される予定となっています。
また、12月10日(土)より大阪シネ・ヌーヴォでの上映も決定しています。