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初監督の切通理作監督、主演の深琴さんは「子役みたい」 『青春夜話 Amazing Place』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった出演者とスタッフ。後列左より、中沢健さん、佐野和宏さん、川瀬陽太さん、深琴(みこと)さん、須森隆文(すもり・りゅうぶん)さん、切通理作(きりどおし・りさく)監督、飯島大介さん、安部智凛(あべ・ともり)さん、和田光沙(わだ・みさ)さん、友松直之さん。前列左より、KOHさん(KARAふる)、黒木歩さん、松井理子さん
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 文筆家として活躍する切通理作さんの初監督作品で女優・深琴さんが主演をつとめる『青春夜話 Amazing Place』が12月2日に新宿K's cinemaで初日を迎え、切通監督と深琴さん、相手役の須森隆文さんら、出演者・スタッフが舞台あいさつをおこないました。

 著書「宮崎駿の<世界>」「怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち」や映画雑誌の長期連載「ピンク映画時評」など、特撮・アニメやピンク映画など幅広いジャンルにわたる映像作品批評やノンフィクション、エッセイなどで知られる切通理作監督の監督デビュー作となる『青春夜話 Amazing Place』は、かつて通っていた高校の校舎へと忍び込み「やり残した青春」に復讐する20代の男女を主人公にした不思議なラブストーリー。

 初回の上映は満席で入場できない方も多数出るという盛況となり、上映前に登壇した切通監督は「ひとりふたりしか来ていただかなくてもその人たちと3人で観ようと思っていたんですけど、ほんとにこんなに来ていただきましてありがとうございます」とあいさつ。
 主人公の青井深琴を演じた深琴さんも「満員になって嬉しいです」、もうひとりの主人公・野島喬を演じた須森隆文さんも「ほんとに満席ってすごく気持ちがいいんですね。青春を感じています」と、満員となった客席を前にそれぞれ心境を語りました。

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切通理作監督は「助監督経験がないどころか、自主映画を作ったこともない」ところからの初監督作公開に、自ら舞台あいさつの司会も担当しました

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切通監督が「ホン読みで一言目を言ったときに、この人ははこの役の青井深琴が中に入っていると思ったんですよね」と評した青井深琴役の深琴さん

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髪とヒゲが伸び劇中とは違うイメージで登壇した男性側の主人公・野島喬役の須森隆文さんは「唯一の役作りがヒゲを剃るってことくらい」とジョークも

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撮影から約1年を経ての公開に「やきもきしながら1年経ちました。今日が初日です。みなさんごゆっくりご堪能ください」と用務員・猪俣役の飯島大介さん

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「K's cinemaには何度か登壇の機会があったんですけど、満員を前にしてのあいさつは初めてで、とても嬉しく思っています」と山崎先生役の安部知凛さん

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「ほんとに至らぬ点もありましたがお手伝いさせていただいて光栄だったなと思っています」と製作総指揮をつとめ友松課長役で出演もしている友松直之さん

 ふたりの主人公の出会いのきっかけとなる「ツバ吐き男」を演じた川瀬陽太さんは「知り合ってから幾年月、まさか切通さんが映画を撮るなんて世迷い事言いはじめるなんて思わなかったんですけども、こういってかたちになって、なおかつ、こうやって満席のお客さまの前でかかるっていうのはすごいことですね。おめでとうございます」と切通監督にお祝いのメッセージを送るとともに「今後こういったことがないように(笑)」と付け加えて場内の笑いを誘いました。

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友松課長に迫るOL・長田理子を演じた松井理子さんは「すごい青春な映画なので、どうぞ堪能してください。ありがとうございます」とあいさつしました

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花屋の店長を演じた佐野和宏さんはパンフレットで自分の名前が間違っていることを指摘し、切通監督は「佐野さんにだけは気づかれたくなかった」と恐縮

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満席は「足を運んでいただいたみなさんの努力の賜物」と花屋の店員役の和田光沙さん。「ぜひ熱い気持ちのまま映画を楽しんでいただけたらと思います」

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「ぼくが小6のときに切通さんの名前を覚えたみたいに、この作品も多くの人の印象に残ればいいと思っています」と居酒屋店員を演じた作家の中沢健さん

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登壇者多数のため切通監督はツバ吐き男役の川瀬陽太さんの紹介を忘れてしまい、川瀬さんは「俺はもう帰るから!」と舞台を降りるふりで笑いを誘いました

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「少しでも(映画の)世界がみなさんに伝わるようなかたちで、切通さんにご相談しつつ進めさせていただきました」と音楽を担当したKARAふるのKOHさん

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「撮影監督として舞台あいさつに立たせていただくのが初めてなので、みなさんにどう思っていただけるかワクワクしております」と撮影監督等の黒木歩さん

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忍び込んだ校舎で制服に着替えるシーンを再現するかのように、制服姿で登壇の深琴さん(右)と須森隆文さん
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 上映終了後にも出演者・スタッフによるトークショーがおこなわれ、撮影監督と出演、音楽(ユニット・KARAふるとして)など「八面六臂の活躍」(切通監督談)で映画に携わった黒木歩さんは「フェチとドラマティックみたいなものを行ったり来たりというのを自分の中では気をつけながら画を作らせていただいた次第なんですけど、2回、3回観ていただいて“ここはこういうふうに表現したかったんだな”というのが、ちょっとでも感じていただけたら嬉しいなと思います」と撮影監督の立場からこの作品での映像について話しました。

 須森さんは「できあがりを初めて観たときに“自分が主演で出ているとかどうでもいいや、ほんとに切通理作がダダ漏れだ!”と思ったんですよ。なので、ぼくの個人的なフェティシズムとかそういうのは映画の中にはまったく映っていません。全部、切通さんのフェティシズムです」と、フェティッシュな描写の多い作品についてコメント。
 切通監督は「深琴さんと会ったときに、なぜかこの人主演で映画をやりたいって、なぜか(映画を)撮ったこともないのに思ったのかいまだにわからないんですけど」と、初めてメガホンをとるきっかけが深琴さんだったと話し、深琴さんについて「ほんとにね、子役みたいだとぼくは思いましたね、ひたむきな感じがして」と評しました。
 そして深琴さんは「試写会で観てくれた知人の方は(演じた役が)“そのまんまだね”って言われて、普段からああやって1ヶ月に1回くらい誰かにキレているんで、全然役作りとか普通でした」と、キレるシーンもある主人公・青井深琴を演じた感想を述べ、劇中での学校のプールでスクール水着を着てのエロティックなシーンについて「全裸にならないというところがすごいよかったです。すぐ脱がせる男は嫌いなんですよ私」と振り返りました。

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トークショー中の友松直之さん、安部智凛さん、松井理子さん、中沢健さん、須森隆文さん、深琴さん、KOHさん、黒木歩さん、切通理作監督(左より)

 トークショーでは劇中で印象的な星空のシーンが初号試写での意見を反映させて「フリー素材を合成しただけ」(友松直之さん談)であるという裏話や「ここだけの話」などさまざまな映画にまつわるエピソードが紹介されました。
 切通監督は「もし映画を観てなんらかの感想を持ったら、“なんだこれは、変態なんじゃないか”とか“変態なのは誰なんだ、(撮影監督の)黒木なのか、切通なのか”とかね、なんでもいいですから拡散していただければと思います」と拡散を呼びかけました。

 『青春夜話 Amazing Place』は、12月2日(土)より15日(金)まで新宿K's cinemaにてレイトショー公開。公開期間中は、さまざまなゲストと切通監督によるトークショーが2週間連続で連日開催されます。

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