舞台あいさつをおこなった夏目大一朗さん、山岸万里菜さん、吉原麻貴さん、入江崇史さん、初咲里奈(うさき・りな)さん、川上奈々美さん、安藤ヒロキオさん、森田亜紀さん、越坂康史監督、久保直樹エグゼクティブプロデューサー、アメーバ(中身は岡崎光洋プロデューサー)(左より)。川上さんの手には製作会社・マメゾウピクチャーズのマスコットの人形が
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人気グループ・恵比寿マスカッツで活躍中のセクシー女優・川上奈々美さんが主演をつとめた初の長編映画『プラネット・オブ・アメーバ』が12月22日にユーロスペースで初日を迎え、川上さんと共演の初咲里奈さん、安藤ヒロキオさん、入江崇史さん、越坂康史監督らが舞台あいさつをおこないました。
映画界でも女優としての注目が集まる川上奈々美さんの長編初主演作となる『プラネット・オブ・アメーバ』は、女性を妊娠させる謎のアメーバ状生物の存在を知った主人公・水月れいが、アメーバ状生物に連れ去られてしまった妹を救い出そうとするSFアクション作品。
水月れいを演じた川上さんは「ほんとに初長編主演映画がこんなに衝撃的なトラウマの残るような、現場からトラウマ続きで、すごいカオスだったんですけど(笑)」と、撮影の裏側をうかがわせて客席の笑いを誘う一方で「ほんとに『カメラを止めるな!』を越えるほどの衝撃作品だと思うんですよ。期待させてもいいかなと思うくらいカオスな作品になっていますので」と、作品に自信を見せました。
そして川上さんのトーク中に越坂康史監督が「文句は27日に(川上さんが再度参加するトークショーで)ゆっくりやってもらって」と話すと、川上さんは笑いながら「文句はもう、現場でバチバチだったので(笑)。いいものを作りたいっていう気持ちがちょっと」と、現場で監督と衝突もあったことを明かしながら「でも、ほんとにいい経験をさせてもらいました」と撮影を振り返りました。
また、この作品のもうひとつの主役といえるアメーバ状生物は、あえて中に人が入った着ぐるみを使って撮影されており、川上さんは「アメーバの動きと私との闘いを一番(監督が)こだわっていらっしゃったので、そこをほんとに」と見どころを挙げるとともに「でもすっごく真面目な作品なんですよね。ハードSFなんで、そこをほんとに観てもらいたいと思っております」と作品をアピールしました。
れいの妹・水月あやを演じた初咲里奈さんは、以前に浅草ロック座の公演で川上さんと姉妹役を演じており「そのときは、なんと私がお姉さんで奈々美さんが妹で、また会えるのがすごい嬉しくて“やった! 共演できる”と思って、しかも(姉妹が)逆の立場で、今回はお姉さんの奈々美さんにすごく引っ張っていただきまして」と川上さんとの共演についてコメント。
アメーバを迎撃する組織の局長・住友信一郎を演じた入江崇史さんは「この予算でこれを作ったのかってみんなビックリすると思うんですね。途中から出てくるところで“ああ、やっぱりそう(=低予算)だな”って思うところもあると思うんですけど、その辺のバランスが見事だと思います」と、低予算作品ならではの工夫や限界をユーモアを交えて語りました。
この日の舞台あいさつは作品を再現するべく(?)、劇中にも登場するアメーバ(実は中身は岡崎光洋プロデューサー)が舞台の前を動き回るという異例の舞台あいさつとなっており、川上さんは客席を埋めたファンの方々に向け「このアメーバ、いっぱい写真撮ってあげてください。一生懸命動いてますので」と気遣いを見せました。
「B級映画の帝王」として知られるアメリカのプロデューサーになぞらえて「日本のロジャー・コーマン」と紹介された久保直樹エグゼクティブプロデューサーは「ゆうばり映画祭(ゆうばり国際ファンタスティック映画祭)で川上奈々美さんとお会いして、一目見て女優としてのものすごい輝きがあったので、ぜひ次回使わせていただきたいと思って、2年後くらいにオファーしたんですね」と川上さんを主演に起用した理由を説明。
「巷でZ級監督というあまり嬉しくない名前を付けられました」と自己紹介した越坂康史監督は「わりと低予算の映画なんで、肩の力を抜いて、あまりツッコまないで観ていただけたらと思います。(製作費の)高い映画は高い映画の観方があるので、安い映画は安い映画として、あったかい気持ちで観ていただけるといいと思います。でも『カメ止め!』には負けないつもりでやってます」と、やや自虐を交えつつ作品について語りました。
川上さんは「現場では私たちキャスト、越坂さんとはバチバチにやりましたけれども(笑)、成立させるためにすごくがんばりました。すごいアクシデントもたくさんありました(笑)。越坂さんの現場は雨が降らないと言っていたのに全日雨だったりとか、外撮りの場合は全部雨だったりとか、照明が燃えたりとか……あ、それは言っちゃいけない、照明が安いから燃えたとかは言っちゃダメなことですよね。そういう、いろんな気持ちがあいまって成立させて完成できたこの作品、すごいいろんな想いがこもっているので、みなさんぜひ楽しんで、いろんな想いを感じていただけたらなと思っております。そして、ツイッターや口コミなんかも言っていただいたら嬉しいです」と、ちょっと危険な裏事情もさり気なく織り込んだメッセージで舞台あいさつを締めくくりました。
笑顔で撮影を振りかえる川上奈々美さん(右)と初咲里奈さん
往年のB級SF映画のテイストを感じさせる『プラネット・オブ・アメーバ』は、12月22日(土)より渋谷ユーロスペースにて1週間限定レイトショー。上映期間中は、連日キャストや監督、関係者、ゲストが出演してのトークイベントが開催されます。