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主演作完結に明日花キララさん「淋しい想いが」 『アイアンガール FINAL WARS』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった仁科貴さん、けーすけさん、青柳尊哉さん、明日花キララさん、天木じゅんさん、平塚千瑛(ひらつか・ちあき)さん、藤原健一監督(左より)
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 明日花キララさん主演のSFアクションシリーズ最新作にして最終作となる『アイアンガール FINAL WARS』が2月16日に池袋シネマ・ロサで初日を迎え、明日花さん、共演の青柳尊哉さん、天木じゅんさんら出演者と藤原健一監督が舞台あいさつをおこないました。

 『アイアンガール FINAL WARS』は、第1作『アイアンガール』(2012年)、第2作『アイアンガール ULTIMATE WEAPON』(2014年)に続き、明日花キララさんが戦闘サイボーグの早乙女クリス=アイアンガールを演じるシリーズの最終作。サイバー戦争により荒廃した未来の日本を舞台に、最終戦争を防ごうとするレジスタンスと行動をともにすることになったクリスの闘いと、秘められたクリスの過去が描かれていきます。

 7年前から演じてきた主演シリーズの最終作公開に明日花さんは「『アイアンガール』はですね、どの作品よりも愛着のある作品で、嬉しさと同時に『アイアンガール』ほんとに終わっちゃうんだなあとか、もうアイアンスーツ着られなくなっちゃうんだなあっていう淋しい想いがあります。2012年より、クリスとともに明日花キララもちょっと成長してきたと思いますので、そこに注目して観ていただけたらなと思います」と心境を語りました。
 『FINAL WARS』では、これまでのシリーズでは描かれなかったクリスの一面も描かれており、明日花さんは「今回演じてみて、クリスにも愛があったんだなって思いました」と話し、上映前の舞台あいさつのためストーリーに触れないよう配慮しつつ「クリスはずっと自分探しの旅をしてきたんですけど、自分が何者なのかわかったときに、相手が愛ゆえにくだしてしまった決断というのに私は心が痛んだと言いますか、そのシーンが監督に一番“よかったね”と言っていただけたシーンなので」と、見どころを挙げました。

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主人公の早乙女クリスを演じた明日花キララさん

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レジスタンスの一員・葛城ジョー役の青柳尊哉さん

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謎を秘めた少女・サラを演じた天木じゅんさん

 レジスタンスの一員・葛城ジョー役でシリーズに初参加した青柳尊哉さんは、事前に過去作も観た上で今回の台本を読み「1、2とは全然、毛色の違う話で、これはやり方をまた自分たちで積み上げていけば全然違うところに連れていけるんじゃないかと。1、2の出演者やスタッフ陣の方々の想いを別のところに運べるんじゃないかと思って、それをすごい楽しみに」演じたとコメント。劇中で披露しているアクションについて「ガンアクションだったりするので、銃を使うって非現実じゃないですか。だからそこらへんの信憑性とか真実味をどうやって持つかというのは神経を使いましたけど、おかげで楽しくやれました」と振り返りました。

 劇中にはクリスとジョーのセクシーなシーンもあり、当初はそのシーンが初日に明日花さんと青柳さんが顔を合わせてすぐの撮影予定だったため、青柳さんは「とんでもねえ香盤(※役と出演場面などを書いたスケジュール)書いてきやがったと思いましたね」、明日花さんも「(撮影初日が)はじめましてで、絶対無理だなと思っていたんですね」と告白。結局そのシーンは終盤の撮影に変更になったそうで、明日花さんによると「ちょっとどエロな感じが出ちゃったかなっていう」。さらに青柳さんが上半身裸になった際に筋肉が目立つよう腹筋運動をして準備していたところ「でも“脱がなくていい”って監督が(笑)」(明日花さん談)という裏話も披露され、客席から笑いが起こりました。

 最終戦争の鍵を握る少女・サラを演じた天木じゅんさんもシリーズ初出演で「前作(2作目『ULTIMATE WEAPON』)にも岸明日香さんとかグラビアアイドルの先輩が出られていたので、すごい憧れ」のシリーズだったと話すとともに「1と2とよかったんですけど、間違いなくこの『FINAL WARS』が抜群によいと思います」と堂々の宣言。明日花さんの「じゅんちゃんが出てるからね」という言葉に「そう、私が出てるからです!(笑)」とキュートにアピールしつつ「ストーリーがほんとにいいので」と付け加えました。

 また明日花さんは「(天木さんが)優しくて、誕生日のサプライズしてくれたの」と、この作品のクランクアップの日が明日花さんの誕生日だったため、天木さんがほかの出演者やスタッフに呼びかけてお祝いをしてくれたという現場の雰囲気を感じさせるエピソードも紹介しました。

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「私が出てるからです!(笑)」とアピールの天木じゅんさんに明日花キララさんと青柳尊哉さんも笑顔

 レジスタンスの一員・敷島リョウ役の仁科貴さんは藤原健一監督の作品には何度か出演しており「藤原さんの作品というのはそのときそのときカラーがさまざまで、これまではけっこう男っぽい作品でご一緒していたんですが、今回は明日花さんと天木さんの魂のぶつかりあいと言いますか、ぼくは不覚にも号泣してしまいまして、なんか俳優として忘れてはいけないものを今回改めて教えていただいたというのが率直な感想です」と、完成した作品を観ての感想を。

 バーのオーナー・キャンディを演じた平塚千瑛さんは、ほかのキャストとはちょっと違ったポジションの役のため「みなさんほんとに撮影が過酷って大前提でいるんですけど、私けっこう早く(撮影が)終わっちゃったんで、あまり“そうだったよね、大変だったよね”にちょっとついていけなくて(笑)」とコメント。上映前のため役について詳しく話すことは避けましたが、明日花さんは「私、ほんとに平塚さんの演技大好きです」と、平塚さんが出演するシーンの重要さをうかがわせました。

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レジスタンスの一員・敷島リョウ役の仁科貴さん

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バーのオーナー・キャンディを演じた平塚千瑛さん

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前作に続きメガホンをとった藤原健一監督

 シリーズ2作目の『ULTIMATE WEAPON』に続いてメガホンをとった藤原健一監督は「ぼくの中ではちょっと続きはありそうな感じは持っているんですけど」と、最終作である『FINAL WARS』のさらなる続編の構想があることも明かしましたが、一方で「2よりも3が過酷な現場だったんで、この過酷な現場がちょっと和らげればいいなとは思ってますけどね(笑)」と、続編実現への現実的な問題もチラリと。その監督の発言に明日花さんは「私がお金払います!」と声を上げ「そしたらもうちょっとできます?」と意欲を見せました。

 藤原監督と明日花さんは『アイアンガール』シリーズ以前に2011年公開の明日花さん主演作『女囚701号 さそり外伝』でタッグを組んでおり、明日花さんが「私がまだ20代前半のペーペーだったころから一緒に」と話すと、藤原監督は「あんときがペーペーだとは思えないですね。それぐらい存在感はあったので」と明日花さんを評しましたが、明日花さんは「でも、(当時は)藤原監督のことは大っ嫌いで、ほんとに“もう1回(やり直し)、もう1回”って言っていて、なんでやり直しされるのかがそのときわからなくて、私も尖っていたので“どこが悪い“って言ってくれないからやりにくい監督だなあって」と当時の率直な感情を吐露して場内を沸かせました。

 藤原監督はまた「過酷な現場だったんですけど、なんかみんな現場がすごく楽しそうな雰囲気で、ほんとによかったなと思います」とキャストやスタッフを労い、脚本作りにあたって「プロデューサーとぼくと村川(康敏=脚本担当)さんとで何回も打ち合わせしましたね。やっぱり2が評判よかったので、それを越すにはどうしようかってことですね」と、人気シリーズゆえのプレッシャーがあったことを感じさせました。

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スナッチ役で前作に続き出演のけーすけさんが司会を担当

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明日花キララさんら女優陣は三者三様のドレス、青柳尊哉さんはブルーのスーツで舞台上を彩りました

 明日花さんは「『アイアンガール FINAL WARS』観ていただき、なにかひとつでもみなさんの心のなかに爪痕を残せたらなと思います。そして、みなさんが口コミとかSNSで広めてくださったら、もっともっと多くの映画館で上映できるかなと思いますので、みなさん協力をお願いします」と呼びかけて舞台あいさつを締めくくりました。

 舞台あいさつ登壇者のほか、女子プロレスラーの赤井沙希さん、往年のヒーロー役や舞台での活躍で知られる春田純一さん、アクション女優の亜紗美さん、空手とパルクールを使いこなすハヤテさんらが出演する『アイアンガール FINAL WARS』は2月16日(土)より22日(金)まで池袋シネマ・ロサにて上映。ほか、3月2日(土)よりシアターセブン(大阪)と横浜シネマノヴェチェント、3月28日(木)より4月1日(月)までシネマスコーレ(愛知)で上映。
 シネマ・ロサでは、2月19日(火)に天木じゅんさんと藤原健一監督、21日(木)には赤井沙希さんと青柳尊哉さん、藤原健一監督によるトークイベントが開催(両日とも司会はけーすけさんが担当)されます。 

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