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『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave』公開に吉沢悠さん「みなさまの力でビッグウェイブを」

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舞台あいさつをおこなった監督とキャスト。前列左より、喜多一郎監督、香里奈さん、吉沢悠さん、馬場ふみかさん、竹中直人さん。後列左より、森高愛さん、立石ケンさん、松原奈佑さん、南美沙さん
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 種子島を舞台に、サーフィンによって人生の一歩を踏み出す男の姿を描いた『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave』が5月31日に初日を迎え、新宿バルト9で主演の吉沢悠さんと共演の馬場ふみかさん、香里奈さん、竹中直人さんら出演者と喜多一郎監督が舞台あいさつをおこないました。

 『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave』は、人生の大事な局面から逃げてきた過去を持つ主人公・梅原光大郎が、種子島の人々との触れ合いの中で、もう一度かつての輝きを取り戻しはじめる姿を、高齢者医療の問題なども取り入れながら描いた作品。

 だらしない面がある一方で高い技術を持つサーファーである主人公・光大郎を演じた吉沢悠さんは、自身もサーファーであり「(サーフィンに行った)千葉とか湘南の海で“すごい楽しみにしてるよ”っていう声をたくさんいただいたので、今日を迎える日をほんとに楽しみにしていました」とあいさつ。「ぼく自身もサーフィンシーンがあったりしましてね“吉沢どれだけできるんだ?”ってけっこう聞かれたので、どこまでぼくがやっているのかとかね(笑)、ちょっといろいろあるんですけど」と軽く裏話も織り交ぜつつ「みなさんに観ていただけてほんとに嬉しく思っています」と初日を迎えた心境を語りました。

 馬場ふみかさんが演じたヒロイン・工藤美夏は、光大郎の恩人の娘ですが光大郎に反発する役で、馬場さんは「けっこう繊細な心情の変化っていうのが多かったので、美夏ってすごく言葉が強いので、その中でも優しさだったりを表現していくのはすごく難しいなとは思ったんですが、けっこう(ストーリーの)順番通りに撮影をできたので、自然と自分の心情も美夏と一緒に動いていったかなと思います」と役についてコメント。

 これが劇場作品12作目となる喜多一郎監督は、監督作に一貫したテーマが「人間再生」だと語り「いま、世の中がなかなか元気なくなったり、ひとつの挫折で立ち直れなくなっちゃう人が多いと思うんですけど、そういう人たちに明日を笑顔で迎えられるヒントを与えられたらいいなと思いながら監督しています。ぜひその辺を持って帰っていただければと思ってます」と作品に込めた想いを語りました。

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島と海を舞台にした作品を多く手がけている喜多一郎監督

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行き場をなくして種子島に来た主人公・梅原光大郎役の吉沢悠さん

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光大郎の恩人・銀二の娘・工藤美夏を演じた馬場ふみかさん

 島にやってきた光大郎をなにかと気にかける沙織を演じた香里奈さんは、演じた役が島の人たちが集まるレストランを営むという設定のため「みなさんをあたたかく見守ったりとか、背中をそっと押してあげたりとか、そういうような立ち位置だったので、そういう気持ちを大事にしながら演じさせていただきました」と話すとともに、種子島でのロケについて「私が行くまでは晴れていたんですけど、私が雨女で、行ったらすごく雨が降っていました(笑)」と、自身の雨女っぷりを告白。その告白に吉沢さんは「まあ梅雨時期だったんですよね」とフォローしつつも「でも香里奈が来たらすごい雨降ってね」と一言。喜多監督も「雨女だって聞いたので、室内のシーンを増やしときました」と、雨対策をしていたことを明かしました。

 サーフィンに打ち込む島の青年・洋を演じた立石ケンさんは実際にサーフィンが特技ですが、撮影に備えて吉沢さんと一緒に千葉と伊豆で泊まり込みの合宿もおこなったそうで「監督から“(ボードの上に)立つところまでちゃんとカッコよくやってほしい”と言われたので、立つことをテイクオフというんですけど、テイクオフをいかに素早くカッコよくできるかをたくさん練習しました」と振り返りました。

 島で暮らす老婦人・シメの孫娘・茜を演じた森高愛さんは、私服のワンピースとボーイッシュな茜の衣裳のイメージが違っていたため、島に来る飛行機で一緒だったシメ役の大方斐紗子さんに「現場に入って、メイク終わってみんなでお話ししているときに、5分か10分経ったあとに“あれ、あなたが森高さんよね?”と驚かれて、ギャップがけっこうあったみたいで(笑)」という微笑ましいエピソードを披露。また、撮影の空き時間には種子島宇宙センターなど「いろんなところを観光に行きました、私は(笑)」と種子島の思い出を話しました。

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海辺のレストランを営む南田沙織を演じた香里奈さん

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サーフィンに打ち込む島の青年・酒井洋役の立石ケンさん

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島で暮らす老婦人に会いに来る孫娘・松元茜を演じた森高愛さん

 看護師資格を持つ異色の女優で劇中でも島の病院の看護師・奈緒を演じた松原奈佑さんは「種子島で映画を撮るということが離島のみなさんにとってすごく嬉しいと言っていただいたのと、喜多監督は地域起こしに貢献している作品が多いので、地域の人がたくさん出ている“メイド・イン・地域”みたいな作品で、すごくみなさん喜んでいました」と、島の方々のとの交流を紹介。

 光大郎に熱を上げるサーファーのリサを演じた南美沙さんは自身もサーフィンが趣味で「もう(役が)そのまんまだったので、実際に私プライベートでもサーフィン大好きで、吉沢さんもすごい素敵な方なので、そのままのキャラでキャーキャー言っていました(笑)」と役について語り、さらにロケで使われた種子島のレストランカフェ・イーストコーストを「(撮影中に食べた)ご飯がとてもおいしくて、ぜひ観た方に種子島のイーストコーストに行っていただきたいなと思いました」とPRしました。

 そして、仕事をクビになってばかりの光大郎にチャンスを与える病院院長・田上(たのうえ)を演じた竹中直人さんは、演じる上で心がけたことを質問されると「そんなもんあるわけねえだろ。なんにも心がけたことないもん人生の中で」と答えたり、役作りのため撮影の1ヶ月前に島に入り医療センターで働いたという松原さんのエピソードを自分の体験のように話して松原さんに「それ私じゃないですか?(笑)」とツッコまれたりでたびたび場内の笑いを誘いましたが、一方で「吉沢くんとはまた共演したいと思うけど」「種子島という街がとても素敵だったという印象はありますね。また行ってみたいなって」と、1年前の撮影がよい印象とともに記憶されていることをうかがわせました。

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島の病院の看護師でサーファーの西村奈緒を演じた松原奈佑さん

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光大郎に熱を上げる島のサーファー・東堂リサ役の南美沙さん

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島の総合病院の院長・田上を演じた竹中直人さん

 『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave』のストーリーの大きなポイントとなっているのが光大郎と島の高齢者たちの交流で、劇中では光大郎が泉谷しげるさん演じる元・漁師の玄十郎にサーフィンを教えるシーンも。吉沢さんはそのシーンについて「泉谷さんが70代で初めてサーフィンに挑戦されまして、スタッフさんがいると映像に入っちゃうのでぼくが全部任せられて、ちょっとドキュメンタリーみたいなかたちで撮らせていただいたんですけど、3本、4本と泉谷さんが挑戦されていく中で、ふと“吉沢、サーフィン楽しいな”とおっしゃったんですね。そういう空気感をぼく自身サーフィン好きでやっているので、同じような気持ちを持っていただけて、撮影中とはいえ同じサーファーが増えて嬉しいなと思いましたね」と、撮影を通して得たものを話しました。

 舞台あいさつの最後に吉沢さんは、大杉漣さんが主演した前作『ライフ・オン・ザ・ロングボード』(2005年)に触れ「パート1は大杉漣さんが主役をやられていまして、パート1のときは中高年の方がその映画を観て、またサーフィンやってみたいなというムーブメントが起こったと聞いています。この『2nd Wave』も、みなさまの力でビッグウェイブを起こしたいので、ぜひ応援よろしくお願いします」と舞台あいさつを締めくくりました。

 『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave』は、舞台あいさつ登壇者のほか、大方斐紗子さん、泉谷しげるさん、主題歌を歌うTEEさんらが出演。5月31日(金)より新宿バルト9ほか全国ロードショーされます(配給:NexTone 配給協力:ティ・ジョイ)。

作品スチール

ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave

  • 監督:喜多一郎
  • 脚本:喜多一郎/金杉弘子
  • 出演:吉沢悠 馬場ふみか 香里奈 立石ケン 森高愛 大方斐紗子 泉谷しげる 松原奈佑 南美沙 TEE 角田信朗 勝野洋/榎木孝明(特別出演)/竹中直人 ほか

2019年5月31日(金)より新宿バルト9ほか全国ロードショー

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