舞台あいさつをおこなったキャストと監督。前列左より、とまんさん、宮崎秋人(みやざき・しゅうと)さん、伊原六花(いはら・りっか)さん、小林豊さん、髙橋真佳把(たかはし・まかは)さん。後列左より、山崎大輝さん(やまざき・たいき)さん、松島庄汰さん、岩永徹也さん、久保田悠来(くぼた・ゆうき)さん、副島宏司監督。伊原さんの手には誕生日祝いのケーキ
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女優・伊原六花さんが初主演をつとめる『明治東亰恋伽』(めいじとうきょうれんか)の完成披露イベントが6月6日にシネマート新宿で開催され、伊原さん、共演の小林豊さん、宮崎秋人さん、岩永徹也さん、松島庄汰さんら出演者と副島宏司監督が舞台あいさつをおこないました。
『明治東亰恋伽』(通称『めいこい』)は、同名の人気恋愛ファンタジーゲームの実写化で、現代の普通の女子高生・綾月芽衣が謎の奇術師・チャーリーによって明治時代の東京にタイムスリップさせられ、そこで明治の偉人たちと出会っていくというストーリー。今年4月より全8話のドラマ版が放映・配信され、劇場版はドラマ版最終話に続く物語の結末を描いていきます。
映画のお披露目を前に「すごくドキドキ」だという綾月芽衣役の伊原六花さんは「ドラマの最終回が放送されているときにリアルタイムでみなさんのコメントを見させてもらっていると“桃介さん(※映画版で登場するキャラクター・岩崎桃介)は映画に出てくるのかな?”とか“最後どうやって終わるんだろうこの展開”とか、いろいろ映画を楽しみにしてくださっているコメントがたくさんあったので、すごく嬉しいですし、今日、こうやって一足先にみなさんに観ていただけるので、ぜひぜひ今日は楽しんでいただけたらと思います」と心境を語りました。
初主演にもかかわらずしっかりとしたそのコメントに、チャーリー役の小林豊さんは「もう、以上で舞台あいさつ終了に(笑)」とジョークを飛ばして客席の笑いを誘いました。
映画の見どころを質問されると、伊原さんは「たぶんみなさんが一番気になっている“最後どういう終わり方をするのか”。もうこれに尽きるかなと思います。そこを楽しみにしてただければ嬉しいです」、小林さんは「(ドラマ版に続いて)再び出てくるメリーゴーラウンド。そこを注目していただけたらキュンキュンできるんじゃないかと思います」と、それぞれ回答。
森鴎外役の宮崎秋人さんは「ドラマで(芽衣に)振られたメンズは果たして出てくるのかというところを楽しみにしていただければと思います。ことごとく我々は振られてますから」と答え、司会者から「でもここにいるということは……」と返されても「わからないですよ、まだ。出ないかもしれない!」と強調し、そのあえての強調に客席からは笑いも。
小泉八雲役の岩永徹也さんは「八雲はこの映画のためにスーパーミラクルハイパーイリュージョンを用意していますので、それが見どころだと思います」。
映画版で本格的に登場する岩崎桃介役の松島庄汰さんは、ドラマ版は最終話の数シーンのみの出演だったため「SNSで(ドラマの放送期間中に)”今日、観てください”って言いづらかった、出てないから。8話(最終話)でやっと出てくるから、それを最後の最後まで言えなかったんですよ。やっと桃介を見ていただけるので、ぼくとしては桃介を見ていただきたいなと思います」と、ドラマ開始時から待ちに待った想いを感じさせました。
松島さんのコメントを受け、泉鏡花役のとまんさんは「今回、初めて桃介さんが登場するので、桃介さんの人間性をよく見てほしいですね。ぼく映画で観て、桃介さんに喜怒哀楽の全部の感情を抱いた人間なんですよ。だからいっぱい桃介さんを見てほしいなと思います。見つめてください」と、川上音二郎役の山崎大輝さんも「やっぱり桃介さんが登場することによって、我々メンズもけっこう関係性が変わってくるんですよね、どういう振る舞いをするのかって。そこをやっぱり注目してほしいなと思いますね」と桃介の存在をポイントに挙げ、菱田春草役の髙橋真佳把さんは「(物語全体の)クライマックスということで、ほんとに最後の最後までドキドキしてキュンキュンすると思うので、芽衣ちゃんの気持ちになったり、ほかのキャラクターの気持ちになって楽しんでいただけたらいいなと思います」とコメントしました。
そしてメガホンをとった副島宏司監督は「ドラマシリーズもみなさんすごくいい顔を見せていただいたんですけど、映画は特にすごくいい表情が多いんですよね。みなさん。映画だからどうとかあるんですか? 意識として」と、キャストを賞賛するとともに質問もぶつけ、小林さんは「クライマックスだからこそ、お芝居が積み重なった部分が出てるとは思います。なんか想いが強くなっちゃってるみたいな」、岩永さんは「この撮影でこのみんなともお別れだと思って、一生懸命やろうという気持ちがいつもよりあったかなと思いますね」と、それぞれ振り返りました。
舞台あいさつでは「“この人変わってるな”と思う共演者は誰か?」というちょっと意地悪な質問も。
伊原さんは「変わってない人がいないから難しいですけど」と先行きの不安を感じさせ「強いて言うなら……岩永さんかな」と答えましたが「不思議なオーラがいい意味でもあふれ出ているので、魅力プラス変わってるなと思っていましたね」と、理由はポジティブに。
小林さんの「この中だと、山崎くんですね」「なんかずっと早送り再生しているかのような感じで喋っているので」という回答、続く岩崎さんの「ぼくは小林くん」「全部変だよ、ずうっと変」という回答でやや雲行きが怪しくなりましたが、岩永さんは「ぼくはもうチャーリー(役の小林さん)ですね。でも、その変さのおかげで助かってますけどね。変さのおかげで“ここは全開で行っていいんだ”って空気にしてくれるじゃん。君がいるとピリピリすることないじゃん。それはすごく嬉しいことだと思うよ、共演してると」と、再びポジティブな方向に軌道修正。
しかし、松島さんは「ぼくはもう完全に山崎くん。なんかキョドってるんですよね」、とまんさんも「ほんとみんな変わっているんですけど、ぼくも大輝かな。(ドラマ版で同じ回に出演のため)一緒にいる時間が一番多いのに、まともな日が1日もなかった」と、山崎さんのランキングが急上昇。
山崎さんは自分に票が集まるのに驚きながらも「ぼくは(撮影中)一緒にいたので、とまんくんに変さを抱いていて、メチャクチャぼくの中で面白かったのが、ぼくが牛タン食べたいなみたいな話をしていて、あ、違う違う違う」と、とまんさんの変さを示すエピソードを話そうとしはじめましたが、伝わりにくいその話し方に共演者から「これこれこれ! これ!!(が変なところ)」の声が。
最終的に髙橋さんも「ぼくも山崎さんです(笑)。存在感が強いというか、いるだけでテレビつけてる感じ」とダメ押しを決め、4人から「変な人」に挙げられた山崎さんは「……つらいです」の一言のあと「ウソですよ、ウソです(笑)」と笑いながら「(選ばれて)ありがとうございます」。
一方で小林さんは「こっちとしてはね、絶対選ばれると思ったから、よかったあ、(ほかに)変な人いて」と岩永さんと頷き合いました。
撮影の様子を笑顔で振り返る山崎大輝さん、とまんさん、松島庄汰さん、宮崎秋人さん、伊原六花さん(左より)
男性陣には「伊原さんの印象を一言で」という質問もされ、それぞれが「がんばり屋さん」(小林さん)、「ザ・主演という女優さんだと思いましたね」(宮崎さん)、「天真爛漫ですね」(岩永さん)、「目が特徴的でおきれいです」(松島さん)と評する中、とまんさんは「ぼくは“ヒマワリ”ですかね。ヒマワリのような人だなと思って」と答え、その表現にほかの出演者は「うわ、なんかたとえ方すげえ!」「いいなあ、あれ!」などと感心。
とまんさんに続く山崎さんは「俺も“ヒマワリ”って言おうと思っていたんだけど」と答えて伊原さんに「絶対ウソでしょ!(笑)」と言われるなど周囲から総ツッコミを受け「まさに天真爛漫とかヒマワリとか、もうけっこうみんな同じ言葉をうまい具合に、類義語ですよ言ってみれば」と弁解しましたが「そん中で(新しい表現を)探してよ!」(小林さん)、「一言でって言われてるんだから一言に収めて!」(岩永さん)とさらにツッコミを受け、結局「とても明るい女性ですね」とシンプルに回答。
男優陣の中で唯一伊原さんより年下の髙橋さんは「お姉ちゃん」と答え、副島監督は「現場で如何なく発揮したリーダーシップ、あれがすごかったなと思います」と、撮影現場でのしっかりとした姿勢をうかがわせました。
小林豊さん(左より2人目)と岩永徹也さん(中央)のやり取りにはたびたび笑いが。その様子を見る伊原六花さん(一番左)と副島宏司監督(一番右)、髙橋真佳把さん
そんな伊原さんが6月2日に20歳の誕生日を迎えたばかりだということで、ステージ上も客席も一緒に「Happy Birthday」を歌ってお祝いししていたところ、そこにケーキを持って登場したのはメインキャストの中で唯一舞台あいさつ欠席だった藤田五郎役の久保田悠来さん。
伊原さんはじめキャストも知らなかったというサプライズに客席からは歓声とステージ上でも「なんで?」と驚きの声が上がる中、久保田さんは伊原さんに向かい「今月、誕生日なんですよね……ぼくが」と、6月15日の久保田さん自身の誕生日をアピールするというネタも挟みつつ、伊原さんに「おめでとうございます」とお祝いのメッセージを。さらに久保田さんが「六月に咲いた大きな花と書きまして六花です」というフレーズを口にすると客席からは拍手が起こりました。
サプライズでケーキを持って登場の久保田悠来さんに伊原六花さんはじめ出演者もビックリ
別のドラマの撮影が早く終わったため急遽駆けつけたという久保田さんは、久保田さんへの「おめでとう」の声も受けると「6月生まれはほんとにいい子ばっかりで」と笑顔。
伊原さんはサプライズに「ビックリです。でも、ほんとに私の19歳の中の一番大きな出来事というか、一番自分の中でこれから軸になっていく期間だったのがこの『めいこい』の期間だなと自分でも思っているので、そういうみなさんに祝っていただいてすっごい嬉しいです」とコメントしました。
最後に伊原さんは「私自身、完成した映像を観て、自信を持ってみなさんに早く観ていただきたいなと思うような作品になっていたので、たくさんの方に観ていただいて、そして愛していただけたら、ほんとにすごく幸せなので、今日、一足先に観てただけるということなので、楽しみに観ていただいて、そしてもし良かったら何回でも観に来ていただけたらなと思います。よろしくお願いします」と、舞台あいさつを締めくくりました。
舞台あいさつ登壇者のほか、原作ゲームで声を担当した声優の浪川大輔さん、岡本信彦さん、森川智之さんも声の出演で登場し、愛知県明治村でのロケでレトロな雰囲気を伝える映画『明治東亰恋伽』は、6月21日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショーされます。