東日本大震災で被災した障害者と支援者たちの活動を取材に基づいて描き、アップリンク吉祥寺での上映が好評により延長されていた劇映画『星に語りて~Starry Sky~』(松本動監督)の上映期間が4月25日までさらに延長されました。
障害を持つ方は災害時に適切な情報を得られないことがあり、東日本大震災では障害を持つ方の死亡率がそうでない方の2倍だったおいうデータもあります。『星に語りて~Starry Sky~』は、被災した共同作業所の利用者や職員、支援する人々の姿を通して、震災において障害者や支援者が直面した現実を取材に基いて描いています。
名作「どんぐりの家」で知られ、自身も東日本大震災で被災したマンガ家の山本おさむさんが脚本を担当し、メガホンをとったのは短篇作品が国内外の映画祭で高く評価され、大林宣彦監督『花筐/HANAGATAMI』では監督補佐をつとめた気鋭の監督・松本動(まつもと・ゆるぐ)監督。
「知名度は低くとも、実力のある役者に演じてもらうことにより、観客が自然と感情移入できる」という山本おさむさんと松本監督の意向から、あえて知名度にこだわらず実力派俳優を中心としたキャスティングをおこない、そこに幅広い作品で活躍するベテランの螢雪次朗さん、数多くの山田洋次監督作品に出演する赤塚真人さん、宮城県気仙沼市出身のアナウンサー・タレントの生島ヒロシさんが加わって「ごく普通の人たちの群像劇」が描かれていきます。
また、普段は共同作業所で働いている障害当事者の方々がオーディションを経て出演しているのもこの作品の大きな特徴で、松本監督は「障害のある人たちの強い人間力には圧倒されました。その存在感は素晴らしく、心を鷲掴みにされるお芝居には、本当に唸らされました。この映画の一番の見所です」と、アピールしています。