タレントの松中みなみさんが映画初主演をつとめ遠山景織子さんらが共演するサイコサスペンス『OUT ZONE』（菅乃廣監督）が、11月29日よりキネカ大森で１週間限定ロードショーされるほか、全国順次公開されます。

　『OUT ZONE』は、脚本家やプロデューサーとして数々の作品に携わり、福島の原発を題材にした『あいときぼうのまち』（２０１４年）で初監督をつとめた菅乃廣監督の監督第２作で、小鳥遊（たかなし）まりさんの脚本によるサイコサスペンス。
　精神を病む人が増えてきている日本の現状を反映したようなストーリーで、精神に問題を抱えたさまざまな人々の周囲での出来事がやがて複雑に交錯していき、人間の心の闇を描き出す内容となっています。

　主人公の幼稚園教諭・相原千夏を演じるのは映画初主演となる松中みなみさん。趣味の野球や競馬などを活かしてマルチに活動している松中さんが、モンスターペアレントや職場の人間関係などに苦悩していく千夏役でタレント活動では見せないような表情も見せ“女優・松中みなみ”を印象づけます。

　そして、千夏を子どものころから知る鍼灸師で「身近な人が偽物に入れ替わっている」という妄想を抱くカプグラ症候群を発症している秋野雄一役で『あいときぼうのまち』にも出演したいた沖正人さん、ブラック企業で疲弊する社員でスマートフォン依存の安藤直人役にコント集団“ザ・ニュースペーパー”の桑山元さんら、個性的なキャストが共演。<>br /> 　さらに、千夏の幼稚園に通う児童の母親でミュンヒハウゼン症候群の傾向がある青山遥役で第48回紀伊國屋演技個人賞を受賞した林田麻里さん、秋野雄一の妻・秋野恭子役で『高校教師』（１９９３年）のヒロインなど長いキャリアを持つ遠山景織子さんと、実力派女優が作品に奥行きを与えています。

　『OUT ZONE』は、公開に先駆け、２０１８年に国際的に有名な映画祭・モントリオール世界映画祭の「World Greats」部門で上映されており、菅乃監督と主演の松中さんはレッドカーペットに登場。日本国内でも第22回函館港イルミナシオン映画祭２０１７で招待上映されており、映画祭での好評を得ての劇場公開となります。

　キネカ大森での上映は11月29日(金)より12月５日(木)までの１週間。12月２日(月)には松中さんら出演者と菅乃監督による公開記念舞台あいさつも予定されています。