児童虐待をテーマにした異色のスプラッタ・ホラー『超擬態人間』が、10月30日(金)よりアップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺、池袋シネマ・ロサほか全国ロードショーされることが発表されました。

　『超擬態人間』は、藤井秀剛監督をはじめ、２０１７年に公開されカルトな人気と高い評価を得た『狂覗（きょうし）』のスタッフ・キャスト陣が、児童虐待という社会的なテーマを高いエンターテイメント性も持つスプラッタ・ホラーとして昇華させた作品。
　目覚めると森の中にいた父子と、結婚式場の下見に行く途中で道に迷ったカップル、それぞれに起こった出来事がやがて交錯し、迷宮のような予測不能のストーリーが展開していきます。

　当初、今年４月の公開が予定されていましたが新型コロナウイルス感染症拡大の影響で公開延期となり、このたび数ヶ月を経て新たな公開日が決定しました。

　明治から昭和にかけて活躍した日本画家・伊藤晴雨の赤子を抱く男の幽霊の絵に着想を得て、往年のアメリカン・ホラーのテイストに和の要素を融合させたその内容は、世界三大ファンタスティック映画祭のひとつであるブリュッセル国際ファンタスティック映画祭・アジア映画部門でインディーズ作品ながら日本映画初となるグランプリを獲得するなど、海外でもすでに高い評価を獲得。子どもが大人を殺すというショッキングな設定で知られるスペイン映画『ザ・チャイルド』（１９７６年／ナルシソ・イバネッツ・セラドール監督）になぞらえ「現代版『ザ・チャイルド』」とも評されています。

　『狂覗』で主人公の男性教師を演じた杉山樹志さんが森で目覚める若き父親・丸山風摩役で『狂覗』に続き主演をつとめるのをはじめ、望月智弥さん、田中大貴さん、河野仁美さん、坂井貴子さん、安井大貴さんら、藤井秀剛監督が率いる映画制作チーム・ＣＦＡのメンバーが出演。今回も『狂覗』同様、多くのキャストがスタッフも兼任しています。
　また、主演の杉山さんは『超擬態人間』撮影後に惜しくも急逝しており『超擬態人間』は才能あふれる若き俳優の遺作としいう点でも見逃せない作品となっています。

　『狂覗』の人気もあり、公開前にすでに熱い注目を集めている『超擬態人間』。fjmovie.comでは、公開に向けた企画も用意しています。作品の公開に合わせ、そちらもぜひご期待ください。

『超擬態人間』物語

ありふれた朝。親子で目を覚ました風摩と蓮は直ぐに異変に気づいた。目の前には〈いつもと違う〉光景が広がっていたのだ。それは深い森......。なぜ彼らは森で目を覚ましたのか?
時同じくして、一台の車が山中に迷い混んでいた。結婚式を控えたカップルとその新婦の父親が乗る車だ。馴れない山道で方向を見失った一行。そんな彼らは更なる試練と向き合う事になる。車が故障したのだ。ふたつの話が一つになるとき...。それは世界崩壊の始まりを意味していた...。