毎年恒例の観客参加型ホラー映画祭「夏のホラー秘宝まつり」が、今年は劇場数も作品数もパワーアップ! 4都市5館同時開催が決定し、旧作ラインナップ34作品が発表されました。
映画ファンからの支持も熱いホラー専門レーベル「ホラー秘宝」が送るホラー映画の祭典「ホラー秘宝まつり」は、2014年に当時ホラー未踏の地だった東京のキネカ大森で初開催。充実のラインナップと観客の投票によってグランプリを決める「ホラー総選挙」などの観客参加型イベントが人気を呼んで回を重ね、2018年からは名古屋のシネマスコーレと大阪のシアターセブンも加わり3都市同時開催。昨年2020年はコロナ禍の中での開催にもかかわらず多くのホラーファンが参加し「ホラー秘宝まつり」史上初の開催延長となる盛況となりました。
そして第8回を迎える今年は「夏のホラー秘宝まつり2021」として、東京ではキネカ大森とアップリンク吉祥寺での2館開催となり、さらに京都のアップリンク京都での開催も決定し、昨年に続き開催のシネマスコーレ、シアターセブンと合わせ4都市5館で開催れます。
今回、今年のラインナップの中核をなす旧作ホラー34作品が一挙発表となりました。現時点で昨年の上映作品数8作品の4倍超と、作品数も大幅にパワーアップしています。
上映される旧作ホラー34作品のうち、日本映画は2作品がラインナップしています。
1作品は、一昨年の「夏のホラー秘宝まつり2019」で上映されたヴァンパイア映画『VAMP』(ヴァンプ)。
日本ホラー映画のキーパーソンのひとりである特殊脚本家・小中千昭さんと、ファンタジー・SFの名手として知られる小中和哉監督の、実の兄弟であるふたりが久々にタッグを組んだ作品で、父親からの虐待に苦しむ女子高生の前に謎の美女が現れることから始まる耽美的ダークファンタジーとなっています。
主演は国際的に活躍する女優・中丸シオンさんと、2008年に『西の魔女が死んだ』(長崎俊一監督)主演で映画デビューを飾った高橋真悠さん。ウルトラマンシリーズなどに携わる小中兄弟作品らしく特撮作品に出演する俳優陣の出演もみどころのひとつです。
「夏のヒラー秘宝まつり2021」でアンコール上映される『VAMP』より。中丸シオンさん演じる苓(右)と高橋真悠さん演じる美以那
もう1作品は、2019年にゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019でプレミア上映され2020年に劇場公開された『エンボク』。
コミックを原作に2001年から2009年までに3本が製作されカルトな人気を博した「援助交際撲滅運動」シリーズが令和に復活、援助交際をおこなう女子高生を主人公にしたエロティック描写も満載のヴァイオレンスムービーです。
元・ノーメイクスのメンバーでミスiD2017受賞者の秋乃ゆにさんが主演をつとめ、映画監督としても活躍する板尾創路さんが共演。過去のシリーズ全作のメガホンをとった鈴木浩介監督が引き続きメガホンをとっています。
「夏のヒラー秘宝まつり2021」でアンコール上映される『エンボク』より。秋乃ゆにさん演じる主人公・工藤愛美
海外作品も強力なラインナップとなっています。
まず“マスター・オブ・ゴア”と称されるイタリアン・ホラー、ジャッロ映画の巨匠、ルチオ・フルチ監督の作品を特集。『ビヨンド』(1981年・伊)『地獄の門』(1980年・伊)『墓地裏の家』(1981年・伊)3作品の4Kレストア版で日本初上映されるのをはじめ、日本初上映作品11本を含む13本の監督作品と、ルチオ・フルチ監督の創造の源に迫るやはり日本初上映のドキュメンタリー2本が上映されます。
そして、昨年の「夏のホラー秘宝まつり2020」でも上映され好評を博したイタリア恐怖映画界の至宝マリオ・バーヴァ監督の作品を再び特集。昨年の上映作とはラインナップを一新し『知りすぎた少女』(1963年・伊)『処刑男爵』(1972年・伊)など日本初上映7本を含む9本が上映されます。
さらに、ルチオ・フルチ監督、マリオ・バーヴァ監督と並ぶジャッロ映画の名手で『サスペリア』(1977年)で知られるダリオ・アルジェント監督の初期作品『四匹の蝿』(1971年・伊=仏)や、カンヌ映画祭で2度のパルムドールに輝くミヒャエル・ハネケ監督の初のカンヌ映画祭招待作品であり同映画祭では衝撃的な内容から退席する観客が続出したという問題作『ファニーゲーム』(1997年・オーストリア)、サンタクロースが人々を襲うという衝撃のスプラッタ・ホラー『悪魔のサンタクロース 惨殺の斧』(1984年・米国/チャールズ・E・セリアーJr監督)とその続編『悪魔のサンタクロース2』(1987年・米/リー・ハリー監督)など、刺激的でエッヂの効いた作品が揃っています。
なお、2館開催となる東京では、34作品をキネカ大森とアップリンク吉祥寺の2館で分けて上映。詳しいタイムテーブルは後日公式サイトに掲載されます。
東京以外の劇場での上映作品とタイムテーブルも準備が整い次第、公式サイトに掲載されます。
上映作品、上映館ともに拡大して送る「夏のホラー秘宝まつり2021」は8月より東京・名古屋・大阪・京都の各会場にて開催。もちろん、5本鑑賞で1本無料となるスタンプラリー、全作品鑑賞でDVDプレゼント、観客の投票で1位を決める「ホラー総選挙」、投票1位の作品を最終日にシークレット上映、ゲストを招いたトークショー「ホラーしゃべり場」など、例年人気の観客参加型企画も実施されます。
今回の旧作ラインナップ発表に続き、追って新作ラインナップも発表予定。今後の新たな情報発表が楽しみです。