SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021でSKIPシティアワードに輝いた酒井善三監督の短編心理サスペンス『カウンセラー』が、12月に下北沢トリウッドで再上映されるほか、全国各地での上映が決定しています。
映画祭受賞の短編心理サスペンス『カウンセラー』12月下北沢で再上映 各地での上映も続々決定
『カウンセラー』は、映画美学校フィクション・コース出身の新鋭・酒井善三監督がネットでシナリオや詳細な予算案を公開した上でクラウドファンディングをおこない制作資金を集め制作した42分の短編作品。
産休を控えた心理カウンセラーと「妖怪が見える」と告げる相談者のふたりの女性の会話で進行していく奇妙な味わいの本作は、作家の乙一さんが「すさまじい緊張感と不気味さ! 画面から目が一瞬も離せなかった。」(※)と評するなど著名人より絶賛を受けており、先ごろ開催されたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021では短編作品では初となるSKIPシティアワードを受賞しています。
10月30日より東京の下北沢トリウッドで2週間にわたり上映され、好評により12月18日より同劇場で1週間の再上映が決定しました。
また、神戸映画資料館(兵庫県)にて2022年1月に上映されるのをはじめ東京以外での上映も決定しており、金沢シネモンド(石川県)、別府ブルーバード(大分県)ほかで上映日程調整中となっています。
『カウンセラー』上映予定
第20回東京フィルメックス新人監督賞準グランプリを受賞、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021SKIPシティアワードと、期待の才能に贈られる賞を続けて受賞している酒井監督。その最新公開作である『カウンセラー』は、鈴木睦海さんと西山真来さんという二人の主演女優の緊迫感あふれる演技と計算された映像により、観客の感情を刺激する密度の高い作品となっています。
短編の単独劇場公開という上映形態そのものも意欲的な『カウンセラー』は、日本映画の将来を考える上でも注目です。
『カウンセラー』あらすじ
ある心理相談室に勤める心理カウンセラー・倉田真美は、妊娠6ヶ月目で産休前最後の出勤日だった。
予定していた最後の相談者を見送ったあと、ある一人の女性・吉高アケミが予約なしでやってくる。
やむなく「相談内容だけでもお聞きしましょうか」と伝えた倉田に、アケミは「……妖怪が見えるんです」と語り始める。
謎めいた彼女の口から語られる暗い物語が、奇妙なことに聞いている倉田を妄想に駆り立て、不安の渦に堕としてゆく……。