日本ロック史に名を残す伝説的バンド「ザ・スターリン」の前身バンドに在籍していたベーシスト・ツージーQさんの半生を追うドキュメンタリー『ザ・スターリンになれなかった男』が2022年に上映されます。
『ザ・スターリンになれなかった男』の主役となるツージーQさんは1955年生まれで、還暦を過ぎた現在もステージで8弦ベースをかき鳴らし熱唱する現役のパンクロッカー。高校時代にベースを始め、大学生のときにのちにザ・スターリンを結成する遠藤ミチロウさんと出会い「こけしどーる」「バラシ」「自閉体」とザ・スターリンの前身バンドで遠藤さんと活動をともにしつつも、1980年のザ・スターリン結成には参加せず、別の道でミュージシャン活動を続けていくことを選びました。
一方でツージーQさんは、中学時代にはデビュー前の蛭子能収さんが講師をつとめた漫画研究会に所属し、のちに雑誌「ガロ」で漫画家デビュー、さらに画家・イラストレーターの顔も持つ異才のアーティストでもあります。
映画『ザ・スターリンになれなかった男』は、ツージーQさんの出身地である長崎と音楽活動を本格化させた東京の2ヶ所でのインタビューを中心に構成。ツージーQさんのアーティストとしての足跡をたどることで音楽史・ロック史にとどまらない日本のサブカルチャー史を浮かび上がらせると同時に、ツージーQさんのザ・スターリンへの想いを貴重な資料とともに映し出していきます。
監督をつとめたのは、脚本家として「デジモン」シリーズや「名探偵コナン」など数々の人気アニメに参加する、まさきひろ監督。インタビューの聞き手はミュージシャンのモリモトアリオミさんがつとめています。