舞台あいさつをおこなった松田圭太監督、金子さやかさん、兒玉遥さん(左より)
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アイドルグループ・HKT48を卒業後、女優として活躍する兒玉遥さんが主演をつとめる『渚に咲く花』を上映中の池袋シネマ・ロサで、11月12日に公開を記念した舞台あいさつがおこなわれ、兒玉さんと共演の金子さやかさん、松田圭太監督が登壇しました。
『渚に咲く花』は、東京から離れた海辺の町を舞台に、地元育ちで自由奔放な渚と、東京のキャリアウーマン・彩花が偶然に出会い、渚が亡き祖父から受け継いだ焼き鳥店を改装して居酒屋を始めるストーリー。性格の異なるふたりが一緒に過ごす中でお互いが気づいていくものが描かれていきます。
主人公の渚を演じた兒玉遥さんは、居酒屋を切り盛りする役のため料理する場面もたくさんありますが、実際には料理は「すごく苦手です」と告白。「この前、ハンバーグがそぼろになっちゃったんですよ(笑)。焼いてると固まらなくて」と失敗談を披露し、映画の中で渚が見せる料理の腕は「編集のおかげです(笑)」と笑顔を見せました。
彩花を演じた金子さやかさんは約10年ぶりの映画出演となり「松田監督のスタッフ陣の方々がほんとに和気あいあいとして仲良く、現場の雰囲気もすごいスムーズに、お芝居することだけに集中させてもらえる現場だったので、ほんとに楽しく現場にいさせていただいた感じでした」と、久々の映画出演を振り返りました。
初共演の兒玉さんと金子さんは、お互いについて「私のお姉ちゃんになってほしいと思うくらい包容力のあって優しい女性なので、私も渚役でお芝居がしやすかったです」(兒玉さん)、「すごい世界を生き抜いている方なので、芯の強さみたいなものをお芝居をする中で感じさせてもらって、私のほうが年上なんですけど、お芝居もしっかり頼りになる感じでキャッチボールさせていただけたので、安心して演じることができました」(金子さん)と、それぞれ印象をコメント。
また、映画冒頭の海岸で渚と彩花が出会うシーンにちなんで「砂浜でのんびりするならなにを持っていく?」という質問がされると、兒玉さんは「私ハイボールがいいなあ。やっぱりハイボールと柿ピーですかね」、金子さんは「私は1杯目はビールがいいですね。そのあとはレモンサワーかな。1本2本と言わず10本くらい持っていって」と、ふたりともアルコールを挙げ、兒玉さんはさらに「もう、海をつまみに飲めますね」と、意外な(?)一面を覗かせました。
作品のロケ地となった千葉県いすみ市は、松田圭太監督が現在の活動の拠点としている町。コロナ禍に入ってからいすみ市に移住したという松田監督は、監督自身や遊びに来た友人・知人が揃っていすみ市を気に入るという経験から「自分も気に入っている、ぼくの友達も気に入っている場所。その場所を舞台になにか撮れたらな」という想いから自ら企画したと『渚に咲く花』製作の動機を語り「渚にしろ彩花にしろ、なんとなく自分の気持ちを代弁させて演じてもらったような感じがします」と、いすみ市への思い入れの深さを感じさせました。
兒玉さんも、完成した作品を観たときに「自分のお芝居を見るよりも、ずっと“わあ、海きれい!”みたいな。ヒーリング要素もあって」と、作品中のいすみ市の海の景色に「癒やされるなと思いました」と、ロケ地の魅力を語りました。
トーク中の松田圭太監督、兒玉遥さん、金子さやかさん(左より)
舞台あいさつは、登壇者3人それぞれのコメントで締めくくられました。
「ほんとに『渚に咲く花』にご来場いただきありがとうございます。こういった来ているお客様が、日本のインディペンデント映画を支えていますので、今後ともよろしくお願いします。みなさん、ぜひ口コミとかSNSで広めていただければと思います」(松田圭太監督)
「すごく素敵な作品に仕上がっていると思いますので、今日観ていただいて、少しでもなにか感じ取っていただけたり、よかったなと思ってくださった方は、ご友人なり家族なりにお勧めしていただいて、これから一緒にこの映画を盛り上げてくださったら嬉しいなと思います。どうぞよろしくお願いします」(金子さやかさん)
「今日は『渚に咲く花』を観に来ていただき、ほんとにありがとうございます。この作品は、夢を追う彩花の都会でがんばる姿と、田舎でのんびりする渚の、この対比がすごく観ていて面白い映画かなと思うんですけど、観た人すべてに少しでも共感できる状況だったり言葉が溢れていると思うので、ぜひ自分の心に置き換えたりして観ると、もっともっと楽しく観られるんじゃないかなと思います。また、ほんとに映像が綺麗で、こういう素敵な作品に自分が出られて、そして残せて、ほんとに幸せだなって思いました。松田さん、ありがとうございます。なのでね、ほんとにいい作品なので、感想など呟いていただけたら、そのひとつのツイートが広まっていきますので、ぜひご協力いただけたら嬉しいです。ありがとうございました」(兒玉遥さん)
兒玉遥さんと金子さやかさんのほか、渚の祖父の友人役の赤井英和さん、渚と彩花の店の常連となる青年役の中村優一さん、彩花の恋人役の馬場良馬さんらが出演、豊かな自然や海の幸など千葉県いすみ市の魅力満載で、自分たちの力で一歩を踏み出すことの大切さを描いていく『渚に咲く花』は、11月11日金曜日より、池袋シネマ・ロサにて公開。ほか、全国順次公開されます。