短編としては異例の単独劇場公開が各地で続いている酒井善三監督の怪奇心理サスペンス『カウンセラー』が3月下旬より渋谷ユーロスペースで上映されることが発表されました。
絶賛を浴び各地で上映中の酒井善三監督の短編『カウンセラー』3月下旬ユーロスペースで上映
映画美学校フィクションコース出身で、これまでに『おもちゃを解放する』(2012年)『RIP』(2018年)などの短編作品を監督するほか、篠崎誠監督の『あれから』(2012年)『SHARING』(2014年)に脚本で参加してきた酒井善三監督の監督・脚本によるオリジナル作品『カウンセラー』は、産休を控えた女性心理カウンセラーが「妖怪が見えるんです……」という相談者の女性の話を聞く中で奇妙な妄想に駆られていくというストーリー。
昨年開催のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021国内コンペティション短編部門に出品されSKIPシティアワードを獲得。短編の同賞受は映画祭史上初の快挙となりました。
主人公の女性カウンセラー・倉田真美を鈴木睦海(すずき・むつみ)さんが演じ、相談に訪れた女性・吉高アケミを西山真来(にしやま・まき)さんが演じ、ダブル主演をつとめています。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021でのワールドプレミア上映を経て、10月に下北沢トリウッドで上映、好評を受け12月に同劇場で再上映されたほか、岡山メルパ、名古屋シネマテーク、神戸映画資料館と各地で短編としては異例の単独劇場上映が続いている『カウンセラー』が、3月下旬よりユーロスペースで2週間レイトショー上映が決定。
清水崇監督が「かなり久々に“ヤバいもの”を観てしまった……」、佐藤佐吉監督が「これほど面白怖い映画見たことがない。」と評するなど各界の著名人が絶賛コメントを寄せる注目作が、ふたたび東京での劇場上映を迎えます。(※清水監督、佐藤監督のコメント全文ほか寄せられている全コメントは『カウンセラー』公式サイトに掲載されています)
『カウンセラー』上映予定
第19回東京フィルメックスで新人監督のオリジナル企画を支援する新人監督賞準グランプリを受賞するなど、次代を担う監督として期待を集める新鋭・酒井善三監督が送る『カウンセラー』。上映時間42分の短編ながら高い密度で観客の感情を静かに刺激していく奇妙な世界は必見です。
『カウンセラー』あらすじ
ある心理相談室に勤める心理カウンセラー・倉田真美は、妊娠6ヶ月目で産休前最後の出勤日だった。
予定していた最後の相談者を見送ったあと、ある一人の女性・吉高アケミが予約なしでやってくる。
やむなく「相談内容だけでもお聞きしましょうか」と伝えた倉田に、アケミは「……妖怪が見えるんです」と語り始める。
謎めいた彼女の口から語られる暗い物語が、奇妙なことに聞いている倉田を妄想に駆り立て、不安の渦に堕としてゆく……。