２０１７年度ギャラクシー賞で大賞を受賞したテレビドキュメンタリーに追加取材を加えて映画化した『教育と愛国』が５月13日より公開されるのを前に、各界著名人のコメントと予告編が解禁されました。

　在阪テレビ局・毎日放送（ＭＢＳ）が制作した『教育と愛国』は、政治と教育の関係に、教科書を巡る問題から迫っていくドキュメンタリー。
　２００６年の改正により教育基本法に「愛国心」が盛り込まれて以降、教科書検定制度の目に見えない力が増していく中で、教育の現場では一体なにが起きているのか。20年以上にわたり教育現場を取材してきた斉加尚代ディレクターが、それぞれ異なった立場で教科書に携わる人々や、研究者、教育者、そして政治家への取材などにより、最新の教育事情を浮き彫りにしていきます。

　２０１７年にＭＢＳで放送され同年のギャラクシー賞大賞や２０１８年の「地方の時代」映像祭優秀賞を受賞、書籍化もされるなど大きな反響を呼んだテレビドキュメンタリー「映像 '17 教育と愛国～ 教科書でいま何が起きているのか」に、追加取材と俳優・井浦新さんの語りを加えて劇場用ドキュメンタリーとして映画化。待望の劇場公開を迎えます。

　５月の公開を前に、各界の著名人17名が『教育と愛国』に寄せたコメントが解禁されました。
　『さよならテレビ』（２０２０年）など東海テレビで数々のドキュメンタリーを手がけテレビドキュメンタリーの劇場公開を開拓してきたプロデューサーの阿武野勝彦さん、話題を呼んだ『なぜ君は総理大臣になれないのか』（２０２０年）などで知られるドキュメンタリー監督の大島新さん、政治を風刺したコントで知られその活動を追ったドキュメンタリー映画『テレビで会えない芸人』（２０２１年）も記憶に新しい芸人の松元ヒロさん、日本の映像ドキュメンタリーを代表する監督である映画監督・作家の森達也さんらが、多くの困難を乗り越えて公開を迎える『教育と愛国』へ、称賛や期待の言葉を贈っています。（※全コメントより抜粋して掲載。全コメントは『教育と愛国』公式サイトに掲載されています）

東海テレビプロデューサー・映画プロデューサー：阿武野勝彦さんコメント

「愛」と「国」。二つのコトバには、優しさと膨らみがある。しかし、くっつけて「愛国」にすると、背筋を伸ばさないと張り倒されるような恐怖が発生する。そこに、「教育」を絡めると、突如暗転、魑魅魍魎が蠢く地獄絵図だ。「教育」と「愛国」は連続していて、その導線にはバケモノがウヨウヨしている。彼らは、一体何なのか？子供たちをどこに連れ去ろうとしているのか？本作は、自由と寛容という剣を携え、バケモノウヨウヨの暗闇を旅するスペクタクルのようだ......。

ドキュメンタリー監督：大島新さんコメント

愛国教育を推し進めたい人たちのとんでも発言の数々に失笑を禁じ得ないが、失笑の後にくるのは静かな恐怖である。
この地道で果敢な調査報道を褒めちぎりたいが、それだけではダメだ。
映画を観てしまった大人として、子どもたちの未来への責任を考え続けている。

芸人・松元ヒロさんコメント

芸人としてね、めちゃめちゃ笑えました。いっぱいありました「ネタ」のヒントが。
『教育と愛国』いいタイトルですね。やっぱり国よりも自分を大切にしたいと、いのちを大切にしたい、平和を大切にしたいと思いました

映画監督・作家：森達也さんコメント

教育とメディアは国民の意識を形成する二大要素だ。ならば7年半に及ぶ安倍政権時に、この国の教育はどう変わったのか。変えられたのか。観終えてあなたは思うはずだ。このままでよいのか

　公開決定が法事されて以来、すでに口コミで話題が広がりを見せている『教育と愛国』は、５月13日金曜日より東京のシネ・リーブル池袋とアップリンク吉祥寺、14日土曜日より大阪の第七藝術劇場でそれぞれ公開されるほか、全国順次公開されます。