国内外の映画祭で上映されてきた《二ヶ国語》ラブコメディ『もうひとつのことば』（堤真矢監督）が７月22日より池袋HUMAXシネマズで公開されることが決定し、ポスターヴィジュアルが解禁されました。
『もうひとつのことば』は、２０２０年の夏、東京にある英会話カフェで出会った男女が意気投合し、実際の自分とは別人の設定で英会話する「ゲーム」に興じていく中で、自分たちの本当の気持ちを受け入れていくストーリー。日本語と英語、本当と嘘というふたつの言葉が交錯していく上映時間49分のユニークな会話劇となっています。
監督・脚本は「Tick Tack Movie」名義で映像制作をおこない、長編『パラレルワールド・シアター』（２０１９年）で劇場デビューを果たした堤真矢（つつみ・まさや）監督。『もうひとつのことば』は、２０２０年の新型コロナウイルス感染症の流行と東京オリンピックの延期を受けて、堤監督がもともと構想していた物語を「いまだからこそ描きたい、２０２０年夏の物語」として再構築して制作されました。
英会話が重要な役割を持つ作品だけに、キャストには英語力のある俳優陣が起用されています。
偽りの経歴で会話に参加する女性・ミキを演じるのは『あの日々の話』（２０１８年／玉田真也監督）などに出演し『四人姉妹』（２０２１年）では監督・脚本・プロデューサーもつとめた菊池真琴さん。
アメリカでの活躍を目指す俳優・健二を演じるのは『サクリファイス』（２０１９年／壷井濯監督）やMOOSIC LAB［JOINT］2020-2021上映作品『アポトーシス』（２０２１年／橋本根大監督）などに出演する藤田晃輔さん。
ともに留学経験があり国際的な視点を持つふたりの俳優がダブル主演をつとめています。
２０２１年開催の門真国際映画祭２０２１で審査員特別賞を受賞するなど、国内外の映画祭で好評を得てきた『もうひとつのことば』が、２０２２年７月22日金曜日より池袋HUMAXシネマズで待望の劇場公開が決定。
公開決定に合わせて解禁されたポスターヴィジュアルは、２０２０年の夏を象徴するかのようなマスク姿のミキと健二の写真をメインに「こんなゲーム、してる場合？」というコピーが添えられています。
また、応援コメント第一弾も解禁。『謝肉祭まで』（２０２１年／イリエナナコ監督）などに出演する俳優の豊満亮さん、各地の映画祭で好評を得た『フィア・オブ・ミッシング・アウト』（２０２０年）などを手がける映画監督の河内彰さんらがコメントを寄せています。
俳優：豊満亮さんコメント
たとえ刹那的な思い出であれ、ときめきがあれば永遠に美しく残りつづけるのではないか。
逆に、誰もが羨む絵に描いたような人生でも、ときめきがなければ充足感は得られないのかもしれない。この男女が見ている東京は、美しさと愛おしさで溢れていた。
映画の終盤には、まるで花火大会がクライマックスを迎えた時のような高揚感ともの哀しさが、心のなかで入り混じる。
まだ終わらないでくれ。ふたりの行く末をもっと見守っていたい。そう祈ってしまうほどに、このふたりに釘付けになった。
映画監督：河内彰さんコメント
あなたが家を出るときに、映画みたいな出来事が起きたら良いと思っても、
きっと起こったことはない（はず）でしょう。
ところがもし、私たちに映画が優しく歩み寄り、その足音が聞こえたら、
私たちは映画に、そして映画は私たちの日常に、もっと恋をするでしょう。
この映画から、そんな福音が聴こえて幸せでした。
たとえそれが恋のように勘違いだとしても、です。
サンディエゴ・アジアン映画祭プログラマー：セレナ・ドゥさｎコメント
堤真矢監督は、終わらないパンデミックから、私たちを助け出してくれる。
ウソと英会話が盛りだくさんの、チャーミングなラブコメで！？
TAMA映画フォーラム（TAMA NEW WAVE実行委員会）コメント
「英会話カフェで虚構の人物を演じて話す」という設定がまず面白い。
観終わった後は、（とにかくこういう楽しいことしたい。。。）という気持ちでいっぱいになった。
「お互いの人生に立ち入らない」「日本語では嘘をつかない」この2つのルールが、恋愛モノとしてのドキドキ感を高めるギミックとして活きています。
ラストシーンの軽妙でハートフルなまとめ方には拍手を贈りたい。
“自粛の夏”となった２０２０年の夏を背景としつつ“時代を映しながらも大げさに社会派を謳うことなく、あくまでも「ただの恋愛もの」として魅力的な作品を作ることが、今の世の中に対するささやかな希望と楽観のメッセージになりうるのではないか”という願いが込められた『もうひとつのことば』は、７月22日金曜日より池袋HUMAXシネマズにて１週間上映されます。
『もうひとつのことば』ストーリー
2020年夏、少し人通りの戻り始めた東京。カフェの一角で、ワンコインで気軽に英会話が楽しめる「ワンコイン英会話カフェ」に、とある男女が参加する。
仕事や経歴など噓をついて会話に参加し、ささやかな承認欲求を満たす女性、ミキと、アメリカでの活動を志すも渡航を制限されている俳優の青年、健二。
二人は意気投合し、共に「別人になりきって英会話カフェに参加するゲーム」に興じるようになる。
そのゲームのルールはふたつ。
「お互いの人生に立ち入らない」ことと、「日本語では嘘をつかない」こと。