のんさん、門脇麦さん、大島優子さんが出演し、原作・髙橋ツトムさんと北村龍平監督のタッグが送る『天間荘の三姉妹』が10月28日より全国公開となることが発表されました。

　５月15日、のんさん、門脇麦さん所属事務所、大島優子さんそれぞれのツイッターアカウントで公開され話題となっていた謎めいた30秒の動画の意味が明らかになりました。
　“魂”を癒やす温泉旅館を舞台とした映画『天間荘の三姉妹』で３人が姉妹を演じます。

　原作は「鉄腕ガール」「SIDOOH-士道-」などの作品で熱狂的な支持を集めるマンガ家・髙橋ツトムさんが、代表作「スカイハイ」のスピンオフ作品として２０１３年にスタートさせた同名コミック。
　映画化の構想は、髙橋ツトムさんと北村龍平監督との７年前の会話から生まれました。
　インディーズ作品で注目を集めたのち『あずみ』（２００３年）などのヒット作を手がけ現在はハリウッドを拠点に『ドアマン』（２０２０年）などを送り出している北村監督と髙橋さんは、北村監督が髙橋さんの作品「ALIVE」を映画化（映画版２００２年公開）したのをきっかけに親交を深め、互いを「生き別れの兄弟」「盟友」と呼ぶ関係。
　原作者と監督として『スカイハイ』（２００３年）『ラブデス LOVEDEATH』（２００６年）を送り出すなどたびたびタッグを組んできたふたりが「これはどうしても映画にしなければならない」と共鳴したのが「天間荘の三姉妹」でした。
　そこに社会現象となった長編アニメーション映画『この世界の片隅に』（２０１６年／片渕須直監督）を手がけた真木太郎プロデューサー、ＮＨＫ連続テレビ小説「エール」の脚本家・嶋田うれ葉さんが参加し、映画化に動き出しました。

　そして、話題作を手がける豪華なスタッフによる作品にふさわしく、物語の軸となる三姉妹役には実力と人気を兼ね備える女優３人が揃いました。
　三女のたまえ役には『この世界の片隅に』主人公・すずの声で注目を集め『Ribbon』（２０２１年）で監督にも挑んだのんさん。
　次女のかなえ役には、主演作『あのこは貴族』（２０２０年／岨手由貴子監督）『止められるか、俺たちを』（２０１８年／白石和彌監督）など映画・ドラマで圧倒的な存在感を見せる門脇麦さん。
　長女ののぞみ役には『とんび』（２０２２年／瀬々敬久監督）など出演作の公開が続き女優としての評価を高める大島優子さん。

　公開決定にあたり、美しい風景にタイトルロゴを配したイメージヴィジュアルと、のんさ、門脇さん、大島さん演じる三姉妹それぞれの画像も解禁。
　また、のんさん、門脇さん、大島さん、北村監督、原作者の髙橋さんは、次のようにコメントを発表しています。

三女・たまえ役：のんさんコメント

「天間荘の三姉妹」の原作を読ませていただいた時、とても感銘を受けました。
一瞬で奪われてしまった命。残された人達はどう受け止めれば良いのか、まだ終わっていないのです。
原作に込められたメッセージは、ファンタジーの世界として描かれているからこそ強く届くものだと感じ、参加したい、と決めました。
そして、素晴らしいキャストの皆様と演技を交わすことができる喜びもあり大興奮でした。

次女・かなえ役：門脇麦さんコメント

撮影で共に過ごす時間を重ねる度、本当の家族なんじゃないかと錯覚を起こすくらいに、ご一緒した方々の背中を見るだけで胸が熱くなる、そんな現場でした。幸せでした。大切な方と一緒に、大切な方を思い浮かべながら観ていただけたら嬉しいです。

長女・のぞみ役：大島優子さんコメント

ついにこの映画の情報が解禁になったことを大変うれしく思います。いつだろうかと、ずっと楽しみにしていました。北村龍平監督と最初のディスカッションをしたときにこの作品への滾る思いと信じる思いなどを受け、とても興奮しました。それはこの作品の世界のような、現実ではないような現実、狭間の世界を実際に体感したのです。天間荘の三姉妹の長女として、みなさまの魂のお立ち寄り心からお待ち申し上げます。

北村龍平監督コメント

生きること、死ぬこと、そして、その先の世界。
髙橋ツトムという比類無き才能が生み出した、魂の救済の物語。
原作と出会ってからの長い長い旅路の果てに、
優しく、切なく、温かい、とても特別な映画が生まれました。
天間荘という宿に集まる「ワケあり」な人々。
その一人一人をたまらなく愛おしく感じています。
ひとは生きていく。
いのちよりも長く。
作り手の我々の想いを、観客のみなさんにお届けできる日を楽しみにしています。

原作・髙橋ツトムさんコメント

『スカイハイ』シリーズは死を扱うストーリーですが、描いていることは常に与えられた人生を精一杯生きるということです。
『天間荘の三姉妹』をご覧になった方の1日が充実していただけたらそれ以上の喜びはございません。

　三ツ瀬という町に建つ温泉旅館・天間荘を舞台に“いのち。ひとの生と死、たましい。家族や近しい人たちとのつながり”という、誰にとっても普遍的なテーマを、あたたかく、力強く、ときに観る者の心に問いかけながら、日常に寄り添う視線から見つめていく映画『天間荘の三姉妹』は、10月28日金曜日より全国ロードショー（配給：東映）。社会が大きく揺れ動き誰しもが人の生死が身近に感じられるようになった現在に、リアルなメッセージを届けます。

　また、発表に先駆けたツイッターの動画でも紹介されていた公式サイト「tenmasou.com」は“ただの映画公式サイトではない”とされており、今後どのような展開を見せるのか期待です。