髙石あかりさん、吹越ともみさん、田中美晴さんがトリプル主演をつとめる大橋隆行監督『とおいらいめい』(8月27日公開)の特報第2弾と出演者しゅはまはるみさんらのコメントが解禁されました。
三姉妹の物語『とおいらいめい』特報第2弾と母親役しゅはまはるみさんらのコメント解禁
『カメラを止めるな!』(2017年/上田慎一郎監督)主人公の妻役で大人気となったしゅはまはるみさんと、俳優の藤田健彦さん、舞台演出家・デザイナーの長谷川朋史さんが結成した自主映画制作ユニット・ルネシネマが送り出す新作『とおいらいめい』は、人類滅亡が迫った世界を舞台とした三姉妹の物語。
三女の音(おと)と、母親の違う姉である長女の絢音(あやね)、次女の花音(かのん)が、父親の死をきっかけに共同生活をはじめ、ゆっくりと“家族”になっていく姿が、災害避難シェルターの設計に携わる絢音が直面する事態や、再会したかつての同級生の男性と花音との関係、絢音と花音が小学生だった1999年の出来事を織り交ぜながら描かれていきます。
初主演作『ベイビーわるきゅーれ』(2021年/阪元裕吾監督)がロングヒットとなった髙石あかりさんが三女の音、人気ドラマのスピンオフ作品「狙われた半沢直樹のパスワード」(2020年)などに出演する吹越ともみさんが長女の絢音、日仏合作ショートフィルム「MINORI」(2019年/フランソワ・デクラク監督)に出演し話題となった田中美晴さんが次女の花音をそれぞれ演じてトリプル主演をつとめ、短編作品で数々の受賞歴を持ちルネシネマの第一弾作品のオムニバス『かぞくあわせ』(2019年)の一編を手がけた大橋隆行監督がメガホンをとり脚本も担当しています。
このほど解禁された特報第2弾は、森徠夢(もり・くるむ)さんが絢音を、武井美優(たけい・みゅう)さんが花音を演じる姉妹が小学生だった1999年パートを中心に構成されており、過去の姉妹の体験と2020年の三姉妹をつないでいくような映像となっています。
特報とともに、ルネシネマの創設メンバーであるしゅはまはるみさん、藤田健彦さん、長谷川朋史さん3人のコメントも解禁されました。
『とおいらいめい』は2004年に上演された長谷川さん作・演出、しゅはまさん主演の同名舞台劇を原作としており、今回の映画版ではしゅはまさんは絢音と花音姉妹の母親役で出演し、長谷川さんは撮影監督として参加。藤田健彦さんは映画版で音が気兼ねなく話せる数少ない相手である八百屋の店主・耕三を演じています。
しゅはまさんはかつての舞台の思い出と今回の映画の見どころを挙げながら「『とおいらいめい』は、お客様に映画館で見てもらってようやく完成する作品だなと強く感じました。」と語り、出演シーンだけでなくほぼすべてのシーンに携わったという藤田さんは「どこを切り取っても思い出と思い入れがギッシリ詰まっています」と作品への想いの深さを感じさせるコメントを。
原作者であり撮影監督である長谷川さんは「かつて、自分が36歳のときに書いた舞台を、36歳の大橋監督が映画にする。不思議な縁を感じました」と述べています。
絢音と花音の母役:しゅはまはるみさんコメント
舞台『とおいらいめい』は私が30歳になろうという節目に出会った作品です。日常の中で少しだけ不思議な事な起きたり、未来や宇宙を舞台としながらも描くのはそこに暮らす人々、といった藤子・F・不二雄先生の「SF(すこしふしぎ)短編シリーズ」がバイブルの私にとって、惚れ込んだ、と言っても過言ではない長谷川朋史の脚本でした。稽古の日々を心より楽しんだ事を懐かしく思い出します。
その思い入れのある作品が映画になって帰ってくるなんて!大橋監督には私の大好きな隕石映画『ディープ・インパクト』が「どんな点において素晴らしいのか、それを『とおいらいめい』にも活かしてくれないか」とはた迷惑にも長電話で熱く語って押し付けました。
さてそしてこの映画、私の押しつけが採用されたか否かはさておき。「事情のある三姉妹」というのが見る前から萌えポイントですよね。さすが大橋監督の脚色です。さらに全編かけてアチコチをサワサワとくすぐってきます。それでいて「もしやドSなんじゃないか?」と思わせるラストシーン。でもこれ、大きな画面で見るとじんわりと伝わってくるんです。何がって、ふしぎのあとの「日常」が。
そんな訳で『とおいらいめい』は、お客様に映画館で見てもらってようやく完成する作品だなと強く感じました。どうか劇場へ。ぜひともお出かけください。
八百屋の店主・耕三役:藤田健彦さんコメント
耕三さんを演じる上で意識したのは「何もしない」事。
お店のお客さんの事も自分の運命も、全てを「受け入れる」耕三さん。
しかし役柄としては、自分から何かを発するのではなく三姉妹の耕三さんへの接し方や表情によって人物が浮き彫りになって行く、「委ねる」存在。
三姉妹、特に音ちゃんは耕三さんと居る時だけ朗らかな顔を見せる。
その表情によって耕三さんという人物が浮かび上がってくる。
これまでに沢山の役を演じさせて頂き「表現」してきましたが、このようなアプローチで芝居をしたのは初めての経験でした。
普段の髙石さんとは全く違うキャラクターの音ちゃん。
髙石さんとの共演は初めてでしたが、音ちゃんとおじちゃんとして、あかりちゃんとフジタとして、とても信頼しあえたと(一方的に?)思っています。
本作にはルネシネマの一員としてほぼ全てのシーンに携わりました。
どこを切り取っても思い出と思い入れがギッシリ詰まっています。
映像は長谷川撮影監督。
これ程までに落ち着きと力強さのある画を撮れる撮影監督がいる事は、手前味噌ながらチームの誇りです!
大橋監督の世界観、キャストの素晴らしい演技、全てのスタッフの想い、是非スクリーンで受け止めて頂きたい作品です!!
原作・撮影監督:長谷川朋史さんコメント
原作の舞台「とおいらいめい」の初演から18年。
私の代表作であるこの舞台は、唯一、しゅはまはるみさんと共演した思い出深い作品でもあります。
ルネシネマが結成され、再演の機会に恵まれなかったこの舞台を大橋監督が気に入ってくれて、トントン拍子に映画化が決まりました。
かつて、自分が36歳のときに書いた舞台を、36歳の大橋監督が映画にする。不思議な縁を感じました。
原作では双子の姉妹の話でしたが、監督の提案で映画では三姉妹の話へと設定が変わりました。
新たに誕生した3つの音色の優しい物語は、難解と評された原作舞台からがらりと変わって、間違いなくこの映画の最大の魅力となっています。
また、撮影監督として、念願であった故郷の風景を映画に収めることができたのは大きな喜びです。
美しい瀬戸内の海と街、是非とも劇場でご覧ください。
人類滅亡が近づく2020年と、ノストラダムスが人類滅亡の年と予言した1999年、ふたつの「世界の終わり」の年を交錯させながら三姉妹たちが生きていく“日常”を綴っていく『とおいらいめい』は、8月27日土曜日より9月23日金曜日まで4週間池袋シネマ・ロサにてレイトショー。
また、7月16日土曜日より埼玉県川口市で開催されるSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022では日本映画では唯一、国際コンペティション長編部門に選出され上映されます。
『とおいらいめい』あらすじ
彗星の衝突により人類の滅亡が数ヶ月後に迫った2020年。小学生だった1999年にノストラダムスの予言を信じ、家出をした長女・絢音と次女・花音と、その後生まれた腹違いの妹・音が、初めて一緒に生活することになる。
絢音は、彗星の衝突を前にシェルターの個室の設計を担当しており、暴力によるシェルター強奪の危険と隣り合わせの日々。花音は、帰郷を機に、妻とうまくいっていない妻子持ちの小学校の同級生・良平と再会。音は、未成年ながらひょんなことから飲み会サークルと出会い、飲んだ帰りに花音が良平にキスするのを目撃。
互いに踏み込めず、すれ違う三姉妹は、世界の終わりを前に、本当の家族になれるのか。
とおいらいめい
- 髙石あかり 吹越ともみ 田中美晴
ミネオショウ 大須みづほ 森徠夢 武井美優
古矢航之介 三原哲郎 川辺純子 石橋征太郎 大田恵里圭 園山敬介 タカ海馬 荒井啓仁 舞木ひと美
藤田健彦 しゅはまはるみ - 企画・製作・配給:ルネシネマ
- 監督・脚本:大橋隆行
- 原作:とおいらいめい(2004年上演舞台)
- 撮影監督:長谷川朋史 音楽:上久保汐李 助監督:原啓仙/渡辺喜子
- 録音:長沼優可/小牧将人/寒川聖美 ヘアメイク:大貫茉央/早川葵
- 制作:藤田健彦/大原昌典 フードコーディネーター:荒井啓仁
- アクションコーディネーター:タカ海馬 ガンエフェクト:小暮法大
- 協力:岡山県フィルムコミッション協議会/せとうちフィルムコミッション/瀬戸内市商工観光課/備前市役所産業観光課/厚木土木事務所/相模原水系広域ダム管理事務所
- ©ルネシネマ
- 2022年/日本/シネマスコープ/ステレオ/150分
2022年8月27日(土)より9月23日(金)まで 池袋シネマ・ロサにて4週間レイトショー