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実在の事件が題材の森達也監督初劇映画『福田村事件』(仮題)主演は井浦新さんと田中麗奈さん

 数多くのドキュメンタリー映画を監督してきた森達也監督が実在の事件を題材に初の劇映画に挑む『福田村事件』(仮題)の制作がこのほどスタートし、主演を井浦新さんと田中麗奈さんがつとめることが発表されました。

 オウム真理教信者に迫った『A』(1998年)『A2』(2001年)や“メディアの正体”に切り込んだ『i-新聞記者ドキュメント-』(2019年)など、ドキュメンタリーという方法で社会が目を向けない領域に光を当ててきた森達也監督の初劇映画となる『福田村事件』(仮題)は、かつて日本で実際に起きた虐殺事件が題材。1923年9月1日に起きた関東大震災の数日後、千葉県福田村で行商団の9人が混乱の中村人に殺害された事件が描かれていきます。

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『福田村事件』(仮題)の森達也監督と、同作で主演をつとめる井浦新さんと田中麗奈さん(左より)

 数々の作品を手がけてきた脚本家・映画監督の荒井晴彦さんが企画し、佐伯俊道さん、井上淳一さんと荒井さんの3人が脚本を担当するという強力な布陣で製作発表以来注目を集めていたこの作品の主演俳優がついに発表になりました。
 京城から故郷の福田村に戻った澤田智一役に、ジャンルを問わず多くの作品に出演し『止められるか、俺たちを』(2018年/白石和彌監督)での若松孝二監督役も印象に残る井浦新さん。
 智一の妻・静子役に、デビュー以来つねに映画界の一線で活躍し続け、荒井晴彦さん脚本作『幼な子われらに生まれ』(2017年/三島有紀子監督)で第41回山路ふみ子映画賞女優賞や第42回報知映画賞助演女優賞など数々の女優賞を獲得したという縁もある田中麗奈さん。
 その存在感で日本映画界に確固たる地位を築いているふたりが主演をつとめます。

 実在の事件を通して、現代社会が目を逸し続けている日本の負の歴史を鮮烈に浮かび上がらせていく、森達也監督の新たな挑戦『福田村事件』(仮題)は、事件から100年後となる2023年公開予定。
 今後も、情報が順次公開される予定となっています。

『福田村事件』(仮題)概要

1923年春、澤田智一(井浦新)は教師をしていた日本統治下の京城(現ソウル)を離れ、妻の静子(田中麗奈)と共に故郷の福田村に帰ってくる。智一は、日本軍が朝鮮で犯した虐殺事件の目撃者であった。しかし、妻の静子にも、その事実を隠していた。その同じころ、行商団一行が関東地方を目指して香川を出発する。9月1日に関東地方を襲った大地震、多くの人々はなす術もなく、流言飛語が飛び交う中で、大混乱に陥る。そして運命の9月6日、行商団の15名は次なる行商の地に向かうために利根川の渡し場に向かう。支配人と渡し守の小さな口論に端を発した行き違いが、興奮した村民の集団心理に火をつけ、阿鼻叫喚のなかで、後に歴史に葬られる大虐殺を引き起こしてしまう。

福田村事件(仮題)

  • 井浦新 田中麗奈

  • 監督:森達也
  • 企画:荒井晴彦  脚本:佐伯俊道/井上淳一/荒井晴彦
  • 統括プロデュ―サー:小林三四郎 プロデュ―サー:井上淳一/片嶋一貴
  • 製作プロダクション:ドッグシュガー 協力:モノポライズ 製作:「福田村事件」(仮)製作運動体
  • 製作・配給:太秦

2023年公開予定

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