つねに意欲的な映画作りを続ける林海象監督の大事故からの復活を記念した特集上映「林海象監督 復活祭」が2023年1月7日に渋谷ユーロライブで開催され、初期作から最新作まで5作品が上映されトークイベントも開催されます。
1986年に自ら製作もつとめた『夢みるように眠りたい』で監督デビューした林海象監督は、その後『二十世紀少年読本』(1989年)『ZIPANG』(1990年)など次々と作品を送り出し「現場経験もない無名の新人監督」から瞬く間に日本を代表する映画監督となり、最新作『BOLT』(2020年)に至るまで精力的に作品を送り出すとともに、京都芸術大学教授として後進の指導にあたっています。
7年ぶりの監督作となる『BOLT』公開中の2020年12月、林監督は横浜・黄金町のバーの大階段から転落する事故により首を折り、一時は生死の境をさまよいながらも一年間の入院とその後のリハビリを経て復活を遂げました。
林監督の奇跡の復活を記念して開催されるのが、特集上映「林海象監督 復活祭」です。
上映されるのは、のちにテレビドラマシリーズに発展した永瀬正敏さん主演の「濱マイクシリーズ」第一作となる『我が人生最悪の時』(1994年)、最新監督作『BOLT』、濱マイクシリーズ第二作『遙かな時代の階段を』(1995年)、劇場用映画からネットシネマやコミックなどさまざまなメディアで展開した「探偵事務所5」シリーズの劇場版『THE CODE/暗号』(2008年)、新人監督として注目を集める中で送り出された初期作品『二十世紀少年読本』(1989年)の5作品。
各作品の上映後には林監督によるトークイベントも開催されます。
『我が人生最悪の時』上映後のトークには『夢みるように眠りたい』主演で『我が人生最悪の時』にも出演している林監督作品常連の俳優・佐野史郎さん、『遙かな時代の階段を』上映後トークにはテレビドラマ版「私立探偵 濱マイク」にも参加した映画監督の行定勲さん、『二十世紀少年読本』上映後トークには『かもめ食堂』(2005年)『川っぺりムコリッタ』(2021年)などの映画監督・荻上直子さんが、それぞれゲストとして登壇します。