日本芸術センター第14回日本映像グランプリで優秀作品賞を受賞、第26回うえだ城下町映画祭入選を果たした『ヘルメットワルツ』(西村洋介監督)が、4月15日より池袋シネマ・ロサにて2週間レイトショー上映されることが決定し、ポスターと予告編、場面写真が一挙解禁されました。
“おじさんのおじさんによるおじさんのための物語”『ヘルメットワルツ』シネマ・ロサで4月公開
『ヘルメットワルツ』は、建築現場で働きながら細々と俳優の仕事をしているササキたち、建築現場ではたらくおじさんたちが主人公。オリンピック需要に湧いていたはずが新型コロナウイルス感染症の流行でオリンピックは延期、建築の仕事も俳優の仕事も減っていく中で、くじけないわけではないけど前を向いて生きていくおじさんたちの物語で、最初から最後までほぼおじさんしか出てこない「おじさんのおじさんによるおじさんのための映画」と謳われています。
実際に俳優として映画やテレビに出演した経験を持ち、現在は建築現場を主戦場としている主演の佐々木和也さんが自ら製作と脚本もつとめた自主制作映画で、佐々木さんを慕う多彩なキャストが集結しています。
数少ない女性キャストとして参加するのが主演作『岬の兄妹』(2018年/片山慎三監督)で旋風を巻き起こした和田光沙さん。
そして、数多くのピンク映画や『激怒』(2021年/高橋ヨシキ監督)で強い印象を残す森羅万象(しんら・まんぞう)さん、大人計画やナイロン100℃など小劇団を中心に多くの舞台に出演しテレビや映画にも活躍の場を広げた林和義さん、話題となったドラマ「バイプレイヤーズ」シリーズでマネージャーを演じた棚橋ナッツさん、人気シリーズ最新作『嘘八百~なにわ夢の陣~』(2022年/武正晴監督)などの土平ドンペイさんと、絶対にどこかで見たことあるはずのおじさん俳優たちが大集合で、まさにおじさんオールスター!
さらに、テレビシリーズ「五星戦隊ダイレンジャー」をはじめ多くのヒーロー番組に出演する和田圭市さん、長寿番組「タモリ倶楽部」の人気コーナー「空耳アワー」のVTRでおなじみで“空耳俳優”として知られる野田美弘さんが出演し、俳優・ナレーターとして多く作品で知られる田口トモロヲさんがナレーションを担当と、豪華なキャストが華を添えます。
メガホンをとったのは、俳優・芦原健介さんの初監督作『その神の名は嫉妬』(2018年)や『PLAN75』(2022年)が高く評価された監督・早川千絵さんの短編などで撮影を担当した西村洋介監督。今回も自ら撮影も担当し、その瞬間瞬間でしか撮れないものをカメラに収めています。
公開決定にあたり、早川千絵さん、『非・バランス』(2001年)『ごめん』(2002年)『息ができない』(2022年)などの冨樫森さん、『深紅』(2005年)『I am 日本人』(2006年)などの月野木隆さんと、3人の映画監督が応援コメントを寄せています。
映画監督:早川千絵さんコメント
西村監督、劇場公開おめでとうございます。
好きなことを続けながら粛々と生きる主人公の姿が西村さんと重なりました。きっと今の西村さんだから撮れた 作品だと思います。これからも撮り続けてください。応援してます!
映画監督:冨樫森さんコメント
頬に加齢による茶色いシミのある日雇い労働者役の佐々木ちゃんが、和田光沙と銀杏を炒って仲良く食べたりする。たるんだお腹の万象さんも、みんないい歳になったなあ!生きてるだけで大体OKだけど、ましてや自分らで映画を撮るなんて、凄すぎて!
映画監督:月野木隆さんコメント
過酷な建設現場での至福の一服時、皆饒舌で不平不満ばかり。 将来は不透明だが一筋の希望を見出す男たちの物語。皆に幸あれ。
建築現場でもオーディション現場でも苦戦するササキの姿を映し出していく予告編は、映画がどんな展開を見せるのか期待を高めるもの。ヘルメットを被ったササキの横顔を大きくあしらったポスターも印象的です。
“おじさんたちがおじさんたちを元気にする”『ヘルメットワルツ』は、4月15日土曜日より池袋シネマ・ロサにて2週間レイトショーされます。
『ヘルメットワルツ』あらすじ
ササキは60歳を目前とする男である。工事現場で働き、エキストラ同然ではあるがテレビや映画など役者の仕事も続けている。2019年の東京はオリンピックに向けて建築ラッシュ、ササキもそんな建築現場で働いていた。そんな中、コロナが蔓延、東京に緊急事態宣言が発令される。ササキの二つの仕事、建築現場、役者の活動が自粛となる。そして、2020年に開催される予定だったオリンピックは2021年に延期となる!ササキはそんな状況の中でもがき続ける。
『ヘルメットワルツ』チケット情報
- 前売鑑賞券:1300円 池袋シネマ・ロサ劇場窓口で販売
- 当日一般:1500円